10日から「愛鳥週間」

田んぼの畔(あぜ)でエサを探すアマサギ。オレンジの飾り羽が美しい(龍郷町秋名)

飴色のアマサギ群れる
龍郷町・秋名幾里

 10日から16日までの1週間は、野鳥の保護と自然環境の大切さを考える「愛鳥週間」。龍郷町で探鳥スポットとなっている秋名幾里の田袋(水田)には、鮮やかなオレンジ色の羽をまとったアマサギが、純白のサギと共に昆虫を捕獲する姿が見られる。

 アマサギの名前の由来は、頭と羽の一部の「飴色(あめいろ)」からという説が有力。4月から7月の繁殖期にかけ、鮮やかなオレンジの「亜麻色(あまいろ)」に変わり、雌雄で子育てするという。

 同地には、昔ながらののどかな田園風景が残る。秋の味覚となっているマコモ栽培に従事する70代の男性は「アマサギは季節によって羽の色が変わるようだが、今が一番きれい。農作業もひと段落し、鳥たちの様子も穏やかで逃げようとしない」と目を細めた。

 一方、バードウォッチングのメッカとなっている同町円の自然観察の森には、早朝から大きなカメラを抱えた愛鳥家が集まる。

 森に入ると、カラ類が地鳴きする声が響き、時折尺八を鳴らしたようなアオバトの声や奄美大島の固有種オーストンオオアカゲラ(キツツキの仲間)が木をつつく音が心地よく響く。 地面近くの朽木に止まったアカヒゲの美しい声にも癒された。