奄美黒糖焼酎カクテルの試飲をしている来場者
5月9日と10日は、「奄美黒糖焼酎の日」。5(コ)9(ク)10(トウ)にちなみ、2007年に当時の奄美大島酒造協同組合が制定、市民にも広く知られるようになった。大阪・天神橋筋商店街では一足早く8日から「奄美黒糖焼酎まつり」を開催、奄美出身者など多くの人でにぎわった。9日、奄美市内では各所でイベントが開かれ、焼酎愛好家たちがはしご酒に酔いしれた。
AiAiひろば1階ホールでは奄美黒糖焼酎女子倶楽部(渡悦美代表)主催の第7回「月のきゅらさーや」が開かれた。同倶楽部は毎回、新しいカクテルを考案し「おいしく、おしゃれで健康的」な飲み方を提案している。
この日は、奄美黒糖焼酎25蔵元18銘柄が試飲できるようにした。人気の焼酎カクテルを目当てに来場者らは「今年も、この日を待ってました」と笑顔。会場は仕事帰りの仲間や友人同士など多くの参加者でにぎわった。
奈良から観光で来ていた山崎雅弘さん(58)となおみさん(51)夫婦は「昨日町田酒造に行った時、このイベントのことを聞いて来た」と言い、焼酎好きな雅弘さんは「神様のおぼしめし。昨日は運転だったから飲めなかった分、きょうはとことん焼酎カクテルを飲んで代行で帰ります」とニッコリ話した。
渡代表は「街の中がにぎやかになってくれたらうれしい」と語った。
焼酎通たちが各蔵元の味を飲み比べで楽しんだ(9日、名瀬中央通りアーケード商店街)
名瀬中央通りアーケード商店街の複合施設UNIONであった「黒糖焼酎呑もうでぃ!」には、奄美大島酒造(龍郷町)、町田酒造(同)、弥生焼酎醸造所(奄美市)、富田酒造場(同)、西平本家(同)の5蔵元が集結。各蔵元の代表銘柄がずらりと並び、入場者は飲み比べを楽しんだ。
普段飲まない銘柄をじっくり味わい、黒糖焼酎の深掘りをしてもらおうと初開催。会場では、「黒糖の産地はどこ」「仕込みは」「味の特徴は」と、蔵元たちと熱心に言葉を交わす場面が見られた。
シマ唄の勉強中だという千葉から旅行で訪れた浦海(ほつみ)浩二さん(50)は「醸造所ごとに話を聞いて、飲み比べできるのが楽しい」と話した。
イベントは10日も開催。西平酒造(奄美市)、奄美伝承蔵(同)、山田酒造(龍郷町)、奄美大島開運酒造(宇検村)、奄美大島にしかわ酒造(徳之島)の蔵元が勢ぞろいする。午後4時半から8時半まで。問い合わせは、酒屋まえかわ電話0997・52・4672。