支持を訴える盛候補
有権者と握手する伊田候補
【徳之島】前町長の辞職に伴う伊仙町長選挙は11日に投票、即日開票される。立候補したのは、いずれも無所属新人で、元高校長の盛初弘氏(63)=目手久=と前教育長の伊田正則氏(66)=崎原=(届け出順)の2氏。新顔同士の一騎打ちで、両候補は選挙戦最終日の10日、遊説と街頭演説で町内を駆け回り、「最後のお願い」に声をからした。
両候補は最終日、小雨の降る中、午後8時ぎりぎりまで熱い訴えを続けた。
盛候補は、午前、午後と町内一円を選挙カーで遊説。街頭演説では「まともな政治で伊仙町は変わる。変えていきたい」と主張し、「一人一人の力を、伊仙町の力を盛に貸してほしい」などと有権者を前に訴えた。
選挙戦では「稼ぐ力と人を生かす政治でふる里に恩返し」をスローガンに、「地域密着型の行政運営」「基幹産業の支援強化と付加価値向上」などを公約に掲げ、新たなリーダーによる「刷新」をアピール。「しがらみのないクリーンな政治を訴えてきた。町民の声を反映したマニフェストも反応が良い。どんどんと勢いを感じている。勝利を確信している」と手応えを話した。
対する伊田候補も、各集落をくまなく回り、町民への政策浸透を図った。街頭演説では農業や教育施策を訴え、「(明日のためにきょうもうひと踏ん張りする)ちゅうきばりの精神を共有し、みんなで伊仙町のために頑張ろう」などと呼び掛けた。
期間中は「子や孫に誇れるまちづくり」をスローガンに、「町民主体のまちづくり」「子どもたちの学習環境整備」などの公約を訴えてきた。「段々と支持が広がっている感触がある。人を大事にする政策が浸透してきている」と述べた伊田候補は、「町民が発言できる伊仙町にしたい。派閥のない政治が私の夢。このまま明日になれば勝利は間違いないと確信している」と力を込めた。
投票は午前7時~午後6時で、伊仙小体育館など町内8か所で実施される。開票は役場4階の議会議事堂で午後8時から。町選管によると、当落判明は午後9時半頃を見込んでいる。