小中学生と一緒に乱取りに汗を流す角田選手(11日、奄美市名瀬の金久中学校武道館)
2024年パリ五輪の柔道女子48㌔級の金メダリスト・角田夏実(つのだ・なつみ)(32)選手による柔道教室が11日、奄美市名瀬の金久中学校武道館であった。角田選手も交えながら小中学生らが乱取りの練習に取り組み、アドバイスを受けた。
角田選手は千葉県八千代市出身。小学2年の時に整骨院を経営する父親の影響で柔道を始めた。東京学芸大学卒で現在はSBC湘南美容クリニック所属。22年のアジア大会では女子の48㌔級で金メダル。昨年のパリ五輪では同級で優勝した。
柔道教室は同日開催された吉見憲治杯柔道大会前にあり、県保育連合会大島地区のメンバーが角田選手のマネジャーに依頼して実現した。
角田選手は自己紹介後、小中学生たちと一緒に乱取りの練習に取り組み、技のかけ方などをアドバイス。
練習後は児童生徒たちの質問もあり、「巴(ともえ)投げのコツは?」の質問には「勇気をもって相手の真下に入る。相手の脚の」、「強くなるためには?」の質問には、角田選手が小学生時代、負けて泣いていたことも語り、「柔道が嫌になっていた時期もあった。柔道が好きという気持ちと毎日の練習をやり切ったと思えるぐらい頑張ることが大事」と答えた。
教室後には角田選手にサインを求めたり、記念撮影する姿もあった。
角田選手と乱取りの練習をした北中1年の松山希乃愛(ののあ)さん(12)は「力が強くて、技をかけるのが難しかった。巴投げを最近するようになり、投げるコツが分からず、失敗ばかりだったが、角田選手の巴投げを見て学ぶことができた。今後は寝技と立ち技の両立と、どんな技でも決めれる選手になり、県総体で優勝を目指したい」と話し、角田選手は「大会に行くのに船に乗るというのがすごいと感じた。子どもたちと触れ合ったことで、柔道が好きということを感じた。このような機会をいただき、うれしい。私からも伝えることがあれば協力したいし、また各島を回って教室をしたい。柔道を好きな気持ちを忘れないでほしい」などと語った。