奄美市友好都市の中学校交流や国会議事堂見学

金久中学校の修学旅行では13日に国会議事堂見学があり、国会の役割を学んだ(三反園訓衆院議員事務所提供)

金久中2年生修学旅行で
初の試み

 奄美市名瀬の金久中学校(当田進一校長)の2年生(学年生徒数85人)は修学旅行で関東を訪れている。同市が昨年7月、成田国際空港に隣接する千葉県芝山町と「空港で結ぶ友好都市提携」を結んだことから、市の補助も受けて実現。関東方面の修学旅行は初の試みで、初日は芝山町の中学校との交流、2日目は国会議事堂見学を行い、国会の役割などについて地元選出の国会議員から説明を受けた。

 同校によると、2泊3日の修学旅行日程は12日に出発。成田路線があるLCC(格安航空会社)ピーチ・アビエーションを利用し、同空港では外国人の多さから国際的な雰囲気を楽しんだ。初日は芝山中を訪問。地域で継承された伝統文化である踊りを一緒に学び、踊る活動のほか、生徒同士の交流もあり、別れを惜しむ様子が見られた。芝山中と金久中は昨年から相互交流しており、昨年は芝山中が金久中を訪れた。

 翌14日は東京永田町の国会議事堂を見学。奄美群島が含まれる鹿児島2区選出の三反園訓衆院議員が受け入れた。同事務所によると、見学前に三反園議員が生徒に国会の役割などを説明。この後の日程では東京ディズニーランドを観光することから、「ディズニーランドにはこれからも行く機会があると思う。だが、国会議事堂はなかなか来れないだけに、とて
もいい機会。見学と同時にしっかりと勉強して、国の政治を身近に感じてください」と呼び掛けた。

 当田校長によると、修学旅行の見学コースに沿って委員会室や天皇陛下の御休所(ごきゅうしょ)などを通り、正面に議長席、首相や閣僚席、左右に広がるような国会議員の議席がある本会議の議場を上から見学。国会議事堂をバックにした記念撮影も行った。

 当田校長は「子どもたちは普段テレビで見ている議場の様子を実際に自分の目で見て、『すごーい』を連発しとても喜んでいた。テレビの世界を味わうことができて、一番喜んでいたのは授業で活用できる社会科の先生かもしれない」と振り返り、今回の修学旅行について「これまでは九州管内だったが、奄美市の支援(芝山町との修学旅行を中心とした子どもの交流)により関東方面の修学旅行が実現できた。『外から島を見てみよう』がテーマだが、芝山中との交流で奄美の自然の素晴らしさに改めて気付くことができたのではないか」と語った。

 最終日の14日は浅草見学を予定している。