6日間を一緒に過ごした中学生とナカドウチェス市の留学生たち(16日、奄美市笠利町の奄美空港)
友情を深め、共に過ごした中学生との別れを惜しむように涙を流す留学生ら
奄美市と姉妹都市盟約を結び、11日から奄美大島に滞在していた米国テキサス州ナカドウチェス市の中学生13人と引率者2人の計15人は16日、6日間の滞在を終えた。同市笠利町の奄美空港ではホストファミリーを務めた同市の家族や生徒たちが見送りに訪れ、互いに抱き合い、別れを惜しむ姿もあった。
旧名瀬市は1995年4月、教育・文化・経済等幅広い分野を深めるため、米国・ナカドウチェス市と姉妹都市盟約を締結。05年の奄美市においても姉妹都市盟約を継続する調印を交わし、互いに中学生のホームステイ派遣や受け入れなど教育、文化面での交流を続けている。奄美市によると、97年から中学生の派遣を通じて交流を続けこれまで、ナカドウチェス市からは164人を受け入れ、奄美市から308人を派遣した。
ナカドウチェス市の中学生たちは11日に奄美大島入り。同市内のホームステイ先の中学生宅に滞在。地元の学校の制服を着て一緒に授業を受けたり、14日の午前中は奄美市名瀬の知根小で三味線を弾いたり、15日は同市住用町のマングローブパークでカヌー体験もし、奄美の文化や自然にも触れた。
留学生のベンジャミンさん(12)は「短い間だったけど、とても充実した毎日を過ごすことができた。ホストファミリーの皆さんに感謝したい」と語り、「また奄美に来てみたい」と話した。
留学生と一緒に過ごした朝日中3年の德田美咲さん(14)は「文化の違いや日本のことも伝えることができてよかった」と話し、小宿中3年の永田聖蘭(せいら)さん(同)は「一緒に過ごすことができて楽しかった。英語力をもっと身に付けたい」とそれぞれ語った。
同空港ではお別れセレモニーがあり、奄美市からは赤木名中3年の阿久津凪さん(14)が「最初の日のバーべーキューやシュノーケリングなどみんなと会話することができて、以前に私が米国と行った時と比べて、たくさんコミュニケーションをとれたのでうれしかった」と英語であいさつ。セレモニー後は連絡先を交換や写真を撮ったり、互いに抱き合い、保安検査場前では別れを惜しむように涙する留学生の姿もあった。
ナカドウチェス市の中学生は空路で鹿児島に移動。育英館中学校(日置市)で数日間ホームステイした後、帰国する。
今年は11月末から奄美市からナカドウチェス市へ交流団を派遣する予定。