渋谷おはら祭

東京奄美会女性部(政元保代部長・関初枝連長)は60人で参加。出場27回目と長い歴史がある。大島紬とハイビスカス柄の衣装で奄美群島をPRした。沿道の観客からは「大島紬が渋くて目立っている」の声が多く聞かれた


東京喜界会・島踊りの会(橋川愛子連長)は17人で参加した。26回目の出場。チーム一丸となって笑顔で楽しく踊り合った


関東・ザ・徳之島(泰良宗男連長・松本幸子女性部代表)50人、5年ぶり19回目の参加。牛のかぶりものをして練り歩く姿に沿道から声援が飛ぶ


奄美高校関東同窓会(永井珠海連長)16回目、42人参加。うち子どもは12人と子どもの参加が多い。今年から分かりやすいようにと、連の名前を一新した。3歳から80歳まで「家族ぐるみの親睦」を大切にしている。今回も、親子3代、4代と家族ぐるみの参加でにぎわった


小学校の頃から祖母の蝦名(えびな)和代さん(80)と一緒に参加しているという清田美優さん(27)は娘の優咲(ゆら)ちゃん(3)を連れて参加した。「人前で踊るのは緊張しますが、年に1回のこと、楽しく踊ってます」と、祭りを楽しみにしている


1988年卒の仲良し4人組


黒糖焼酎に魅せられて黒糖焼酎専門のお店を8月にオープン予定の大西洋一さん(46)は娘のあささん(8)と来場、黒糖焼酎を楽しんでいた。奄美群島全ての蔵元を訪ねたという


田川ホズさんの娘、美奈さんとマキ子さんは「母が毎年『今回で最後』と言いながら参加しています。頑張っている母を毎年応援に来ています」と母親の勇姿に声援を送っていた

奄美群島からは4団体出場
奄高関東同窓会が「ラブハチ賞」

 【東京】第28回渋谷・鹿児島おはら祭が17、18日の2日間にわたり、東京渋谷を会場に開催された。鹿児島の焼酎&ミュージックフェス、18日にはメインの「おはら本祭り踊りパレード」が渋谷の道玄坂と文化村通りをせき止めて開催された。鹿児島ゆかりの62の踊り連が出場、総勢2250人が参加。沿道には応援者らも詰めかけ、渋谷が鹿児島一色に染まった。海外の観光客らも珍しい景色に、近隣のビルの踊り場に上り、踊りに見入っていた。

 渋谷と鹿児島のつながりは、かつて一帯を支配した豪族の渋谷氏が鎌倉時代に薩摩に移住、江戸末期には薩摩藩の渋谷藩邸があり、縁が深いことから1998年から、同祭が開催されるようになった。

 奄美群島からは「東京奄美会女性部」、「奄美高校関東同窓会」、「関東・ザ・徳之島」、「東京喜界会・島踊りの会」の4団体が出場し、各島々をPRした。

 踊り連は午後1時に開会式、渋谷音頭、おはら節、渋谷発ハンヤ節の曲に合わせて踊り合い、競い合った。思い思いの衣装に身を包んだ踊り連に、通りは一気に華やかになった。4時間に及ぶパレードだったが、参加した子どもたちも元気に最後まで踊り切っていた。古里の絆を深め、古里の魅力を広く伝える機会となった。

 パレード終了後に審査発表があり、奄美高校関東同窓会が今年から新設された観客からの視点で選ばれる「ラブハチ賞」を見事受賞した。

 道玄坂沿いのグレイドパーク渋谷で2日間にわたり開催された「鹿児島焼酎&ミュージックフェス」では24の蔵元から2銘柄ずつ48銘柄の焼酎が並んだ。試飲コーナーで気に入った酒を1杯400円で注文できるブースもあり、ステージを楽しみながら、鹿児島ならではの黒豚チャーシュー、さつま揚げなどのつまみを突きながら焼酎を楽しむ姿が見られ、パレード終了後もにぎわいを見せていた。

 その会場に今年のグランプリ賞を受賞した「チームしぶや」の面々の姿も。連長の西祐美子さん(30代) は渋谷区の観光協会に勤務。「去年から参加しています。渋谷で働く人たちに声を掛けて結成しました。鹿児島の祭りも見に行きました。鹿児島と渋谷を盛り上げたい」と話した。