宇検村防災会議

地域防災計画の修正や追加、国民保護計画に関する講演会の開催が承認された宇検村防災会議(3日、同村湯湾)

「国民保護」周知へ
南海トラフ地震対策で計画追加

 宇検村防災会議(会長・元山公知村長)が3日、同村湯湾の元気の出る館であった。地域防災計画が一部修正され、県計画に準じた「南海トラフ地震防災対策推進計画」を追加。他国からの武力攻撃を想定した避難要領などを取り決める「国民保護計画」に関する講演会の開催が承認された。

 会議は村職員や村議、警察、消防、自衛隊、自治会などの委員24人で構成。地域防災計画の追加は、内閣府による「南海トラフ地震防災対策推進地域」の指定を受けたもの。奄美群島12市町村は指定基準(震度6弱以上、津波高3㍍以上など)にあたり、県や関係機関との連携協力の確保などを盛り込んだ。

 村は2023年6月の梅雨前線豪雨で被災した道路や河川の災害復旧工事について進捗(しんちょく)状況を説明。自動体外式除細動器(AED)を5集落(宇検・生勝・佐念・平田・屋鈍)に新たに設置したことを報告した。

 防災訓練は「台風接近」「地震・津波」をそれぞれ想定した年2回の実施を計画。1回目は7月27日に予定され、訓練後は「国民保護」を演題にした講演会を開催予定。奄美大島国民保護連絡調整協議会事務局長を務める瀬戸内町の土井一馬防災専門監が講師を担当。住民や職員らへの周知を図る。

 このほか会議では名瀬測候所の平田広大予報官が、宇検村の気象について講演した。