大和村スモモ

今期から合同会社ひらとみが窓口となり集出荷に対応している大和村のスモモ。出荷・販売に向けて湯湾釜選果場での選果選別がスタートした

選果場稼働、出荷スタート
合同会社対応 8日フェスタで販売

大和村の湯湾釜集落にある選果場で4日、特産果樹・スモモの取り扱いが始まった。今期から村が100%出資の合同会社ひらとみが集出荷の窓口となっており、赤く熟した果実が持ち込まれ、2Lや3Lサイズの大玉も見られた。初日の取扱量は500㌔となり、地元市場(名瀬中央青果)などへの出荷のほか、8日に予定している「すももフェスタ」で販売する。

村産業振興課によると、今期のスモモ生産は栽培者約130人で、生産量20㌧(2024年産は31㌧)を見込む。選果場は村が管理運営。昨年は5月21日から稼働したが、同課の福本新平課長は「昨年が早かったもので、例年、6月に入ってから稼働している。通常に戻ったと捉えている」と説明する。

朝晩は肌寒さを感じるなど春先の気温の低下で果実着色の遅れによる出荷への影響が懸念されていた。「今年の場合、気温がばらつき気味だったが、このところ上昇し、降雨によって湿度も増し、赤く熟している。昨年のような熟してからの大玉ではなく、大玉になってから熟し始めており、生果で好まれる大玉が比較的多い」(福本課長)。

選果場で取り扱っているのはMサイズ以上の果実。長年の経験から目利きに優れている作業員らが今期も選果選別にあたっており、まずA品(規格品)選別後、加工用などとなるB品(規格外品)の順で進めている。同課はスムーズな選別へ家庭選果の徹底を生産者に呼び掛けている。選果選別後の果実は3㌔化粧箱入りで販売する。

生産量の低下、国内在住のベトナム業者などの直接買い取りにより量の確保が課題。同課は「持ち込まれる収穫量は5~7㌧になるかもしれないが、10㌧ぐらいまで増やしていきたい」としており、毎年、大勢の来場者がスモモを買い求めるフェスタに向けて「1㌧ぐらいは確保しての販売を目指す」意向だ。

初日の選果場稼働は午後からとなったが、今後もまとまった量を前提に入荷状況で稼働を判断していく。