大迫さんの呼び掛けで始動した「おがみ山プロジェクト(仮)」(11日午前7時40分頃、奄美市名瀬)
「地域憩いの観光名所へ」
住民、市議ら一体で美化 奄美市
住民が憩う新たな観光名所を目指し――。奄美市名瀬のおがみ山麓にある遊歩道で11日朝、地元住民や市議らによる清掃活動が行われた。アカギが並ぶ永田川沿いの沿道に有志7人が集合。奄美の歴史や文化を秘めた「神の山」に見守られる中、参加者たちは新たな願いを胸に環境美化へ汗を流した。
発起人は「永田川のほとりにミストが噴き上がる公園を」と願う、同市名瀬永田町の大迫光子さん(74)。『おがみ山プロジェクト』と名付けた呼び掛けに応じて、奄美市議の帶屋誠二さんら市議5人が参加。近隣に住む井ノ上五十助さん(67)も作業に駆け付け、永田町おがみ山自治会がごみ袋などを提供した。
この日、奉仕活動は午前7時頃開始。県大島支庁に続く「島庁橋」から「おがみ山公園」入り口まで、枯れ葉を集め除草を実施。登庁する県職員らとあいさつを交わしながら、約1時間の作業でごみ袋約30袋分を回収した。
大迫さんは「おがみ山は住民や観光客が大勢訪れる、緑陰あふれる憩いの場。美化活動できれいな状態を保ちつつ、子どもたちの遊び場となる、水辺の公園を造成できれば」と思いを述べた。
帶屋さんは「名瀬に宿泊しても、歩いて行ける名所が少なく、議会でも、おがみ山の観光地化や美化、歴史的な価値をどのように見い出すか議題に挙げている」と指摘。「今回の美化活動が、所轄の市や県、地域住民の色々な願いを一つにした取り組みの第一歩となれば」と語った。