えりすぐりの奄美関連作品が並ぶ「第71回県美展奄美関連作家展」
奄美の秀作17点が凱旋
第71回県美展で入賞入選した奄美に関連する作品を集めた「奄美関連作家展」が14日、奄美市笠利町の県奄美パーク・田中一村記念美術館で始まった。今年度新設のスモールアート(SA)秀作賞に輝いた神川こずえさん(知名町、洋画)、重村敏光さん(奄美市名瀬、日本画)の作品をはじめ、奄美にまつわる秀作17点が凱旋(がいせん)。県内屈指の作品たちが並んでいる。7月6日まで。
県美展は、洋画、日本画、工芸、彫刻、デザイン、写真の作品で構成する県内最大級の美術展。1954年に始まり、今年度は公募の部481点、会員の部195点、ハートフルの部166点が寄せられた。
奄美関連ではこのうち、岡下曽恵子さん(伊佐市、洋画)が同美術館賞を受賞。SA秀作賞の神川さん、重村さんのほか、稲光政さん(瀬戸内町、写真)が会員部門優秀賞、すずきあけみさん(龍郷町、洋画)、福永加代子さん(奄美市名瀬、写真)、森美佐子さん(同、同)の3人が会員推挙で入賞を果たした。
神川さんの洋画『ギンの世界』は、岩場にたたずむネコを主題に存在感ある世界を描いた。重村さんの日本画『大島紬再考(奄美)』は、コラージュなどで表現した色鮮やかな大島紬が、妖艶(ようえん)な伝統美を醸している。
同館の北村佳右主事は「奄美作家たちの意欲あふれる創作活動。会場で感じてほしい」と呼び掛けている。
開館時間は午前9時~午後6時(18日、7月2日休館)。入場無料となっている。