和泊町長に前氏再選

再選を決め、支援者らと万歳三唱する前氏(22日午後9時30分頃、手々知名の選挙事務所で)

種子島氏に484票差
町民、町政「継続」支持
投票率82・39%

【沖永良部】任期満了に伴う和泊町長選挙は22日、投開票され、現職の前登志朗氏(66)が2020票を獲得し、再選を果たした。現職4年間で培った実績を強調し、行政書士の種子島公彦氏(63)、医師の川間公雄氏(67)の新人2人を退けた。投票率は82・39%で、前回2021年の85・38%を2・99㌽下回った。

選挙戦は、前回21年と同じく実質的な一騎打ちの構図となった。期間中は、総合交流施設建設の是非に加え、農業振興や子育て支援策などを巡って論戦。町民の多くは民間出身町長による町政「継続」を支持した。

投票は、同日午前7時から午後6時まで町内4か所で行われ、午後8時から防災拠点施設やすらぎ館で即日開票された。

前氏は、財政健全化や子育て支援などを公約の柱に、4年間で培った実績や経験、豊富な人脈を選挙戦で強調してきた。「この町を、誰よりも想(おも)う」をスローガンに、「和泊町をさらに前に進めたい」と主張し、幅広い世代から支持を集めた。総合交流施設建設については「つくらないと決めた」と断言。前回選挙の45票差からさらに差を広げる、484票差で勝利を決めた。

雪辱を期した種子島氏は「町民が主役のまちづくり」を掲げ、農業振興を柱に住民福祉策などを訴えたが、あと一歩届かなかった。川間氏は、総合交流施設建設の「中止」を争点に是非を問うたが、獲得票数326票と及ばなかった。

▽当日有権者数=4746人(男2359人、女2387人)▽投票者総数=3910人(男1971人、女1939人)▽有効投票総数3882票、無効28票▽投票率82・39%(男83・55%、女81・23%)