期日前投票スタート、奄美市431人

「若者よ!選挙に行こう!!」のプラカードを手に市街地の清掃活動をしながら市役所の期日前投票所へ向かった奄美情報処理専門学校の学生

 

参院選の期日前投票がスタート。今回から名瀬総合支所の投票所は8階にある市選挙管理委員会に変更された

 

 
 
情報処理専門学校 清掃活動して向かい臨む
参院選

 

 3日に公示された参院選(20日投開票)の期日前投票が4日から県内各投票所で始まった。奄美群島で最も有権者数の多い奄美市では初日に431人(男220人、女211人)が投票を済ませたが、同市にある奄美情報処理専門学校(福山洋志校長、学生29人)では清掃活動をしながら市役所に向かい投票。投票率が低い18~19歳の関心を高める取り組みを実践した。

 同校によると、26人の学生が参加。「奄美は他の地域に比べて選挙への関心が高いが、若者の投票率、特に10代が低い傾向。地域によっては10%以下の所もある」ことから、教育の一環として県選挙管理委員会の広報紙を活用しながら選挙への関心を高め、18~19歳の全学生が期日前投票に臨む取り組みをしている。

 学生は「若者よ!選挙に行こう!!」などのプラカードを抱えながら学校がある名瀬小俣町を出発。今回も道路沿いなどのごみを回収して市役所に到着。今回から名瀬総合支所の期日前投票所は8階の選挙管理委員会に変更されたことから、エレベーターで移動して一票を投じた。徳之島出身の小林薙(なぎ)さん(19)は「学校の行事として取り組んでおり、選挙への関心や投票は大事。国民の意見を取り入れた政治を進めてほしい」と語り、各党や候補者が掲げる政策など選挙に関する情報はSNS(インターネット交流サイト)で収集しているという。

 期日前投票初日の午後、名瀬総合支所の会場は次々と訪れる市民の姿が見られた。投票を済ませた和光町の男性(71)は「暮らしが豊かになってほしい。物価が高くて大変。食料品の税率を引き下げてもらいたい」と注文した。

 県選管によると、県内市町村に設置されてある期日前投票所数は323。奄美市は3か所(名瀬以外は住用総合支所3階大会議室、笠利総合支所1階防災関係資料室)にあり、投票ができる時間はいずれも午前8時半からで名瀬は午後8時までだが、住用・笠利は午後6時まで。同市の選挙人名簿登録者数(2日現在)は、3万4232人(男1万6285人、女1万7947人)。

 鹿児島選挙区に立候補しているのは、無所属新人で立憲民主党が推薦する元議員秘書の尾辻朋実氏(44)、参政党新人で医師の牧野俊一氏(39)、自民党元職で公明党が推薦する園田修光氏(68)、政治団体「NHK党」新人で自営業の山本貴平氏(50)=届け出順=。