12階建て高さ約40㍍の高層ホテル建設が計画されている海沿いの私有地
奄美市笠利町節田に計画されている高層ホテル(12階建て高さ約40㍍)建設で、運営会社の㈱レンブラントホールディングスは、5月にあった2回目の説明会で高さの変更が可能かシミュレーション(結果予測)していることを明らかにした。10日夜、同集落住民対象の説明会で検討結果が報告され、階層を低くするなど高さ変更は「事業性から困難」とし、ベースとなる工事単価の上昇を理由に挙げた。
節田集落の生活館であった説明会には運営会社のみ出席。「建設後、ずっと地元でホテルを運営していく。地元の皆さんとの関係を重視しており、協力関係を築き皆さんと一緒に運営できたらという気持ちで今回、こちらのみ出席しての説明を判断した。対象も今回は節田集落に住んでいる方に限定した」(運営会社)。同集落住民の参加は30人弱にとどまった。
高さの変更について会社側は「40㍍の高さを計画しているが、10階あるいは8階にした場合など少しでも階層を低くできないか検討を重ねた。しかし、この間、工事単価が上昇している。建築工事の中止が続くことで費用が増額しており、高さを変更できる状況にはない」と説明。階層を低くし、その分客室単価を引き上げて収益を維持する方法については「1泊6万円相当を考えており、これ以上引き上げることは難しい」とした。
高さの見直しを期待していた住民からは落胆の声と同時に、「こちらの意見が反映されず、企業側の姿勢は納得できない。海側に高層ホテルを建てるのはやめてほしい。壁が出来てしまい圧迫を感じ、景観を壊してしまう」との反対意見が繰り返された。長谷川雅啓区長は「建築に向けて手続きを済ませる前に、地元住民と話し合うべきだったのではないか。説明会を開き、住民の意見を聞いてもそれが計画に反映されない状態となっている」と指摘した。運営会社側は建築確認申請で変更できる内容と不可能な内容があるとし、再申請については「難しい」とした。
説明会ではホテルによる地域貢献額(年間の見込み)が示された。それによると、食材は「できる限り地元生産者との取引を行い地産地消を進め、地場産の提供」、飲料や物販なども地元企業からの納品・契約により原価約8500万円、地元在住者や出身者を優先した雇用により人件費約1億2100万円、地方税・固定資産税約4千万円などにより合計3億4700万円を挙げた。
こうしたホテル進出による経済効果などから集落内では「私有地での建設を反対する権利があるのだろうか。地元に役立つ計画なら進めてもいいのでは」「現在、職場が名瀬にある。車での移動時間、ガソリン代の負担が大きい。雇用の場として地元で働けるのなら働きたい」といった声も出ている。

