自民から議席奪い初当選の尾辻さん

叔母で元県議会議員の尾辻義さんから花束を受け取り、笑顔を見せる尾辻朋実さん

県初の女性国会議員「多様な社会作り」期待
「仕事で恩返し」鹿児島選挙区

 参院選鹿児島選挙区(改選定数1)を制したのは、無所属新人で立憲民主党推薦の尾辻朋実さん(44)。改選数が1となった2001年以降、同選挙区で8連勝と議席を堅守し、組織力で対抗する自民党に土をつけた。「『虫の目』に徹し、国民目線で動く」をスローガンに、全ての世代への生活安全保障などを前面に打ち出し、鹿児島県初の女性国会議員を目指した尾辻さんの前に、自民党元職の園田修光さん(68)、参政党新人の牧野俊一さん(39)、政治団体「NHK党」新人の山本貴平さん(50)の3人は涙をのんだ。

 鹿児島市加治屋町の選挙事務所には、午後7時頃から、支持者が続々と詰め掛けた。午後8時過ぎに尾辻さんの「当確」が伝えられると、事務所内は大きな拍手と歓声に包まれた。

 まもなく姿を現した尾辻さんは「くじけそうになる日も何度もあったが、最後まで笑顔を絶やさず守り支えてくださり、ありがとうございます」と支持者らに感謝。「地方経済は課題が多すぎることを、選挙戦を通じて身に染みて感じた」と述べ、「6年間働き続け、仕事で恩返しする」と力強く抱負を語った。尊敬する叔母で元県議会議員の尾辻義(のり)さんから花束を受け取ると笑顔を見せたが、万歳三唱では「当選は通過点。これから恩返しすることが使命」と万歳を行わなかった。

 県議会議員の柳誠子選対委員長は「保守王国と言われる鹿児島から、女性の国会議員が誕生した。女性だけでなく多様な人の暮らしや社会を尾辻さんが作っていってくれる」と激励した。

 生活安全保障や地域格差の解消などを訴え勝利した尾辻さん。多くの離島を抱える鹿児島県で、県民生活の安心・安全にどうつなげていくかの手腕が試される。