ハブの骨格標本に見入る羽生(はぶ)親子(27日、奄美市名瀬の奄美博物館)
奄美市名瀬の奄美博物館は26日から、市制施行20周年記念企画展「ヘビ展」を開催している。奄美大島に生息する8種のヘビの生態を中心に、最新の学術研究の成果、古代・中世における人間生活との関わりなど史料を基に紹介している。
企画展は、今年の干支「巳(み)」(ヘビ)にちなみ開催。日本・世界のヘビ▽奄美大島のヘビ▽徳之島・沖縄島・西表島のヘビ▽ヘビと人との関わり―の4章で構成。
展示されているのは、ハブの骨格標本や剥製(はくせい)標本など47点と、地元研究者らが撮ったヘビが希少生物を捕食するシーンなど写真57点。
奄美大島に生息する毒ヘビ4種の毒の特徴(出血毒・神経毒の違い)や、無毒ヘビ4種についても種ごとに紹介している。
人間との関わりについては、天城町の「下原(したばる)洞穴遺跡」(約1万7000~7000年前)や奄美市笠利町の「土盛(ともり)マツノト遺跡」(約1400~1000年前)からヘビの骨が見つかっていることから「食用にされてきた」と解説。
江戸時代末期の民俗誌『南島雑話』に描かれた「ハブニ打タレ自足ヲ切図」(切断の様子)などの展示もある。
また、複数の単語を組み立て文章にするというシジュウカラ(鳥)が、ヘビを警戒し鳴く最新の研究なども広く紹介し、ヘビについて多様な側面から考える機会になっている。
父親と時間をかけ観覧した龍郷町の赤徳小6年、羽生(はぶ)葵さん(12)は「平安時代、ハブを食べていたとは。あり得ないと思った。でも、どんな味か、食べてみたいという気持ちもある。自由研究では、人の暮らしと貝をテーマにしようと思っていたが、ハブにも興味が湧いてきた」と話した。
企画展は、夏休み期間中の8月31日まで開催。この間、同市の小中高校生の入場は無料となる。

