財融資貸付 奄美計90億円

国の財務局・財務事務所の財政融資資金を活用し瀬戸内町が整備した加計呂麻ターミナル施設

奄美市、徳之島町、瀬戸内町上位
認定こども園やターミナル施設整備
24年度実績

 財務局・財務事務所は、県や市町村など地方公共団体(一部事務組合を含む)が、学校・公営住宅・病院等の建設や上下水道等を整備するために必要とする資金として、財政融資資金の貸し付けを行っている。2024年度の貸し付け状況をみると、鹿児島県合計は671億円で、うち奄美群島12市町村は前年度を約7億円下回る計90億円が貸し付けられた。金額は奄美市、徳之島町、瀬戸内町が上位で、いずれも10億円以上となっている。

 財政融資資金は、国債の一種である財投債の発行により国が金融市場から調達し、地方公共団体等が行う事業に活用される資金。同年度の九州財務局管内(熊本、大分、宮崎、鹿児島の4県)の地方公共団体に対する財政融資基金の貸し付け額は2647億円で、前年度(2781億円)に比べ、134億円の減少となった。

 主な増減要因の用途別は、前年度に比べ過疎対策事業(548億円)が30億円増加した一方、臨時財政対策債(97億円)が82億円、公共事業等(434億円)が72億円、国土保全災害復旧(705億円)が52億円減少した。

 同局管内4県への貸し付け額の県別では鹿児島県は増加(89億円)したが、熊本(76億円減)、大分(101億円減)、宮崎(45億円減)の3県は減少した。

 貸し付け額を奄美の市町村別でみると、奄美市(18億円)、徳之島町(12億円)、瀬戸内町(10億円)の3市町が10億円以上。次いで天城町(9億円)、喜界町(8億円)、伊仙町(7億円)、龍郷町(6億円)、和泊町(5億円)の順で、与論、大和、宇検の3町村が4億円、知名町が最も少なく3億円。

 奄美市財政課によると、借り入れた財政融資資金の活用では住用地区と笠利地区の認定こども園整備で1億9350万円、大規模改修の奄美市斎場1億3310万円、大川ダム改修4500円など。過疎対策事業では各学校施設の修繕などが行われている。

 徳之島町は、町総務課によると最も額が大きかったのが学校教育施設整備で、東天城中学校の校舎建て替えで3億1200万円(繰り越し分を含む)が活用された。道路の整備やメンテナンス、消防ポンプ車導入にも役立てている。

 瀬戸内町は、総務企画課によると、過疎対策事業で加計呂麻ターミナル施設整備(1億6千万円)、久慈集落の校舎跡地での農泊型推進施設整備(1億円840万円)などに活用された。

 九州財務局では財政融資資金の貸し付け残高(25年3月末)もまとめている。管内4県合計3兆2534億円で、貸し付け額が回収額を下回ったことから、前年同月末(3兆3025億円)に比べ、491億円の減少となった。なお、貸し付け残高の鹿児島県計は6770件7912億円。奄美群島12市町村の計は1711件967億円となっている。