「サステナブル畜産認証」取得

会見に参加した右から大西英毅氏、田畑克夫町長、酒井祐次氏、石飛修平氏(13日、与論町役場)

与論の島結ファーム、九州で初
経産牛肥育で持続可能な畜産実現へ

 【沖永良部】与論町の㈱島結ファームが、九州で初めてとなる自治体認証型「サステナブル畜産認証」を取得した。これまで低価格で取引されていた経産牛(出産を経験した母牛)のブランド化を目指す。

 サステナブル畜産認証は、町の観光振興計画に掲げる持続可能な観光地づくりに則した「島ぐるみの持続可能な農業」の取り組みを進めるため、今年度、町が独自に設置した認証制度。農畜産業における環境への配慮や動物福祉、地域循環型畜産などの評価基準をもとに町が認証する。

 島結ファームは、肉用牛繁殖農家と園芸農家が集まり、耕畜連携による経産牛の肥育に取り組んでいる。4月23日に認証を取得した。

 認証取得に関する会見が13日、同町役場多目的ホールであり、島結ファーム代表取締役の酒井祐次氏は「これまでの取り組みが形になった証しとして、大きな意味を感じている。島の各種産業と手を取り合い、与論の自然と共に生きる和牛の姿を世界へ伝えていきたい」と意気込みを語った。

 認証取得にあたり、飼料開発やメタン抑制などのサステナブル畜産の技術を持つ島根県の㈱熟豊ファームが技術支援を行ったほか、経産牛のオリジナルブランド「サステナブル和牛熟」を国内外に出荷している㈱銀閣寺大西が企業パートナーとして協力した。

 会見に出席した熟豊ファーム代表取締役の石飛修平氏は「島全体の畜産をサステナブルにしていけるよう取り組んでいきたい」。銀閣寺大西常務取締役の大西英毅氏は「経産牛が廃用牛と言われていることに衝撃を受けた。畜産業を持続可能な業界に変えるために、経産牛を食卓に並ぶお肉にしたい。みんなでタッグを組んで、経産牛がおいしいと認められるようにしていきたい」と話した。

 同町の田畑克夫町長は「畜産はサトウキビに並ぶ町の基幹産業。これまで注目されていなかった経産牛に着目し、新たな畜産の可能性を見出した。島の特産品の中核を担うことを期待している」と語った。