知事会見

「基本的対応で」 セグロなど 作物に被害与える害虫対策
賃上げ、中小零細の環境整備支援

 塩田康一知事の定例会見が22日、県庁であった。セグロウリミバエやミカンコミバエなど農作物に被害与える害虫の発生(設置トラップ(わな)による誘殺確認)が続いていることについて、知事は「基本的な対応をしながら様子を見ていく」との受け止めを示した。

 初動対応ではトラップ増設や寄生果実調査、寄主果実等の除去、薬剤による防除、住民への協力呼び掛けなどが進められている。「さらに踏み込んだ対応の検討」の質問に対し、知事は「基本的な対応であるトラップを仕掛けて見つかった所の周辺の寄主果実等の除去といったことをしながら、様子を見る対応しかないのかなと思っている」と述べるにとどまった。

 農林水産業に関し、今月7日から発動された相互関税(トランプ関税)による輸出への影響について知事は「輸出額約471億円のうち半分ぐらいは米国向けで、その主力がブリ、牛肉、お茶(抹茶)。お茶、ブリへの関税は15%に引き上げられたが、現在のところ大きな影響が生じているという話は聞いていない」と説明。対策として販路拡大については「米国は非常に重要な市場。西海岸だけでなく中部を含めて(米国での)市場開拓を続けていきたい。一方で米国以外の販路の多様化の取り組みも必要であり、EU、東南アジア、中東にも輸出を広げていきたい」と述べた。

 最低賃金に関する質問があった。鹿児島地方最低賃金審議会は、改定額を議論する専門部会の開催を重ねており、まだ決着していないものの、県内初の1000円台に乗ることは確実な情勢。審議会に対し知事自ら要請する考えについては「使用者側、労働者側、中立的な委員の三者で構成する審議会の中で、それぞれの地域の経済状況等を踏まえた上で検討する仕組みとなっている。現在、審議会で議論されており、それに対しこちら(知事自身)が働き掛けるような根拠を持ち合わせていない。基本的な枠組みの中でしっかりと議論していただきたい」と述べ、賃上げについて「消費拡大などにつながり引き上げは重要なこと。一方で中小零細企業においての負担は経営上厳しい問題」とし、こうした企業が賃上げを行っていけるよう環境整備(適正価格へコスト分の転嫁、生産性向上)に向けて支援し賃上げが実施できるように進めていくとした。

 生産者にとっては経営安定につながる価格帯、消費者は「高すぎる」という状況にある米価について知事は「コメ離れになるようでは農家にとってマイナス。今回の問題により消費者にもコメを守っていくという意識が出ており、折り合う部分を見つけることができれば」と述べ、県内の状況については約9万㌧の需要に対し、生産量は8万㌧以上と「9割ぐらい」の供給にあるとして必要な量の確保を挙げた。