スダジイに着生したランの一種(円内)を観察する参加者(22日、龍郷町の奄美自然観察の森)
鹿児島大学が主催する「研究者と学ぶ奄美自然体験プログラム」が22日、龍郷町の奄美自然観察の森で始まった。県本土から小中学生9人と保護者10人が来島。24日までの3日間、植物・磯の生き物・干潟の生き物などの観察を通し、奄美大島独自の生態系の成り立ちを学ぶ。子どもたちは研究者の知見に触れ、科学への興味を深めていく。
プログラムは、児童・生徒の自主的な学びと課題解決能力の向上を図る目的で24年度にスタートし2回目。
初日となった22日は、植物を中心とした観察会を行った。教育学部の川西基博准教授(49)=植物生態学・博士(学術)=と、総合研究博物館の田金秀一郎准教授(44)=植物分類学・博士(農学)=が案内役を務めた。観察会には、奄美市笠利町の1家族4人も加わり、約1時間半かけ森を歩いた。
川西准教授がまず足を止めたのが、奄美の森の生態系の基盤となるスダジイの木。葉が茎に交互に生える「互生(ごせい)」と呼ばれる配置や、葉裏が金色に見える特徴などを丁寧に説明した。
観察が進むと、白い花を咲かせたツルラン(別名・夏エビネ)=絶滅危惧Ⅱ類=、ユリ科のノシラン、スダジイの枝に着生したランの一種など、珍しい植物が次々と目に入った。
水辺では、落ち葉に潜むアカハライモリが登場。参加者は、手ですくい上げじっくりと観察した。子どもたちは、石の下で子育てするサソリモドキや土壁に潜むトカゲを見つけ、はしゃぎ回っていた。
鹿児島市の小学6年生、山下蒼生(あおい)君(12)は「海に興味があって参加したが、イモリがかわいかった。森にも興味が湧いてきた」とわくわくした表情を見せた。
笠利町から参加の多田凪沙ちゃん(5)は、「リュウキュウカジカガエルをつかまえた。じーっとして全然動かなかった。ほかの珍しいカエルも見てみたい」と話した。
23日の磯観察会には、奄美市の3家族が参加予定。24日は、同市住用町で干潟観察会がある。

