ハブが森の生態系に重要な役割を果たしたと解説する西真弘さん(左)(24日、奄美市名瀬の奄美博物館)
第7回奄美博物館講座「奄美の生態系とヘビ」が24日、奄美市名瀬の同館であった。約30人が参加。2018年にハブがアマミノクロウサギを捕食する衝撃のシーンを写真に収めた㈱奄美自然環境研究センターの西真弘さん(53)が、頂点捕食者ハブと被食者となる両生類や昆虫などとの関係性を解説した。また、外来種(マングース・ノネコ)の存在が「奄美の森の生態系をやせ細らせていた」と話し、生態系におけるハブの重要性を説いた。
西さんは2005年に奄美大島に移住。マングースバスターズの一員として約14年間駆除業務に従事した。環境省は24年8月に根絶宣言したが、18年に〝最後の1匹〟を捕らえたのが西さん。現在は、外来種防除の仕事に携わっている。
奄美大島には8種のヘビが生息するが、それぞれが餌とする生き物が異なる。西さんは、この関係を捕食・被食の相関図を使って説明した。
主な餌とヘビの種類は、▽ミミズ(アマミタカチホヘビ・リュウキュウアオヘビ)▽昆虫(ブラーミニメクラヘビ)▽トカゲ(ヒャン・アカマタ)▽カエル(ヒメハブ・ガラスヒバァ)―という。
ヘビ同士の食物連鎖もあり、アカマタは、ヒメハブ・ガラスヒバァ・ヒャンを食べるが、体の大きなハブには食べられる関係。
頂点に立つハブは、2㍍以上に成長する個体も多い。西さんは「ホンハブ(ハブの別名)は、ハブ属では世界一大きい。クロウサギを飲めるよう進化したのでは」と推察、自身が撮影した捕食シーンを見せて、「クロウサギの生息数が増えている。同じシーンに遭遇するケースが増えるかもしれない」と話した。
「奄美のヘビは生態系の中で重要な役割を果たしている。マングースやノネコが山中にいた頃は、生態系がやせ細っていた。危うい段階にあったのでは」(西さん)と振り返った。
ヘビに興味があり参加したという朝日小4年の三原寛太郎君(10)は「長年の観察に基づく内容ですごいと思った。図鑑にはない内容ばかりだった。続けていくことの重要さを知った」と話した。

