花徳小が保存していた昭和16年頃のなぎなた訓練の写真

町民遺族が寄贈した「出征のぼり」の現物も展示されている=29日、徳之島町生涯学習センター
【徳之島】徳之島町の戦後80年企画展「暮らしのなかの戦争」(町誌編さん室主催)が29日、同町生涯学習センター3階ロビーで始まった。当時の子どもたちや地域社会が戦争をどう体験したのかを掘り下げ、戦後の暮らしとともに戦争を見つめ直す内容となっている。
直接の戦場体験者が少なくなり、記憶の継承が課題となる中、町誌編さん事業で収集した資料を活用。「戦後とは何か」を問いかける展示でもある。
展示は3部構成。第1章「われんきゃ(子どもたち)と戦争」では、1941(昭和16)年頃の奉安殿前での薙刀(なぎなた)訓練(花徳小・当時国民学校)や戦時下で着物から軍服に似せた学童服への変化、米軍機の銃撃跡が残る徳之島最古のコンクリート校舎(山小に現存)などを紹介。第2章「出征と『銃後』のシマ」では、富山丸戦没者慰霊祭や遺族が保存していた「出征のぼり」といった遺品が並ぶ。第3章「戦後とは?」では、終戦の翌月に追い打ちとなった「枕崎台風」被害、日本復帰祝賀パレード、基地移設反対運動までを写真でたどり、計78点の資料が公開されている。
竹原祐樹室長(40)は「戦争は人々の暮らしの中にどう表れたのかに焦点を当てた。平和の尊さを次世代に伝える機会にしてほしい」と語る。
来場者の町田進さん(77)=町文化財保護審議会会長=も「若い世代にとって貴重な学び。昭和1桁世代の戦時下の体験談を、各集落単位で採録して記録に残すことが急務だ」と強調した。
会期は9月14日まで同センター3階ロビー、17~28日は同1階ロビーで開かれる。

