シマ唄を丁寧に歌い上げる平田さん(写真提供=舟貝英伸さん)
会場に奄美の風を吹き込む平田さん(左)と森田さん(右)
【東京】奄美市名瀬出身の唄者・平田まりなさんがこのほど、荒川区で「奄美大島・島唄コンサート」を行った。少しでもいい席で見ようと、開演前から行列ができる人気ぶり。観客約200人の多くはシマ唄は初体験のようだったが、おはやしや手拍子に参加。笑顔で奄美のひとときを堪能した。
平田さんがシマ唄をうたったのは、荒川区町屋にあるムーブ町屋3階の「ムーブホール」。センターまちや商店会が主催した「夏まつり奄美大島・島唄コンサート」のステージ。涼しげな泥染めの浴衣に身を包み、輝く笑顔で現れた。「10年前に物産展でこちらにお邪魔しました。まさかここでやれるとは…」と感慨深げの平田さんは「祝い付け(八月踊り唄)」を披露した。続けてチヂンを紹介しながら「奄美の文化とシマ唄を楽しんでほしい」と「朝花節」をホールに響かせた。
奄美群島、笠利唄、東唄、沖縄三線と音や弦の違いを「琉球、薩摩、アメリカに支配されていた奄美は、音階もグラデーションの島」と説明。おはやしや手踊りを巧みな島口で解説すると、場内は笑いで包まれた。みな引き込まれるよう体を揺らした。また、「都会に憧れるのもいいけれど、島を大切にしようねと伝えています」と子どもたちへの思いも語った。
急きょおはやしとして、徳之島出身の唄者・森田美咲さんが登場。「大島紬の織(う)り美(ぎょ)らさ」などを奄美の風景や唄の背景とともに伝えた。最後は森田さんと「ワイド節」「六調」に。会場が島風でいっぱいになる中、大盛況でフィナーレに。
ポスターを見てやって来たという地元の木村歩美さん(60)は「沖縄で何度かシマ唄を聴いていましたが、奄美のは初めて。2人とも素晴らしかった。子どもの頃から基礎ができているのでしょう。これを機に奄美を訪れてみたいですね」と感激した様子で振り返った。ほかシマ唄に魅了された多くの人が、満足そうに会場を後にしていた。

