「銀座もとじ和織・和染」店内で「ふれ太鼓」を披露する一行
「泥中の布」の反物(7月の展覧会から)
奄美での展覧会を案内するポスター
【東京】銀座で着物専門店を展開する「銀座もとじ」(泉二(もとじ)啓太社長)で13日、大相撲の「ふれ太鼓」がにぎやかに行われた。店内にはなじみの顧客らが訪れ、軽快な音色と口上を堪能した。同店は、17日から奄美で泥染めの可能性を探る展覧会「泥中(でいちゅう)の布(ぎん)」を開催する。
「ふれ太鼓」は、両国国技館で初日を迎えた大相撲九月場所を前に行われた。テレビのない時代、初日前日に「呼び出し」が太鼓をたたき、開催を知らせていたのが始まり。伝統は現在も受け継がれ、呼び出し一行が「相撲は明日が初日じゃぞぇ~」などの掛け声とともに「ふれ太鼓」として触れ回り、街を巡っている。
「銀座もとじ」には、元大関北天祐(故人)や元大関貴景勝の湊川親方との縁で、やって来た。軽快に太鼓を響かせ現れた一行は、店内へ入ると太鼓を下ろし整列。続いて、次々と高らかに初日幕内後半の取組を読み上げ、結びの取組が披露されると大きな拍手がわき起こった。
「これで奄美の展覧会に弾みが付けばいいですね」と泉二社長は笑顔で語った。7月に新宿区・四谷のギャラリーで大盛況だった、織と染色など気鋭の若手作家とのコラボレーションによる展覧会「考土(こうど)―奄美―」を奄美で開催するからだ。
同展覧会は奄美大島を起点に、土地に宿る記憶、素材、技法に改めて向き合う視点が込められている。染色の金井志人さん、織の柳晋哉さん、書の新城大地郎さんらスペシャリストのほか、高須賀活良さん、山崎広樹さん、山﨑萌子さんが参加した。その中で「泥中の布」と銘打った反物は、奄美大島に自生するゲットウ、ヒカゲヘゴなどを基にしている。幻の泥「ジョウミチャ」で染めた作品「泥に眠る」も展示され、斬新な試みは見る者を圧倒した。
その5反を特別展示して「泥染めの可能性を探る」奄美での展覧会「泥中の布」には、柳さん、金井さん、泉二社長が出席する。17~19日まで龍郷町戸口2205の1「金井工芸」で午前10時~午後5時まで(入場無料)。また10月17日には「銀座もとじ和織・和染」(中央区銀座4の8の12)で同様に開催される。

