クロウサギ食害視察・意見交換

アマミノクロウサギによるタンカン樹木への食害を視察する公明党の窪田哲也参院議員(奄美市名瀬・小湊安木屋場の果樹園)=提供写真=

窪田議員、公明党奄美市議団も出席し農家などとの意見交換もあった

「意欲持てるよう対応」
公明党・窪田参院議員

 公明党における奄美群島振興の推進を担う同党奄美ティダ委員会委員長の窪田哲也参院議員が奄美大島入りし15日、国の特別天然記念物で国内希少野生動植物種に指定されているアマミノクロウサギによるタンカン樹木への食害調査のほか、関係者との意見交換を行った。奄美群島内でも誘殺数が相次ぎ幼虫確認も続いている主にウリ科など果菜類の害虫セグロウリミバエも取り上げられ、窪田議員は「奄美農業にとって正念場。若い農家が意欲を持てるよう、しっかり取り組みたい」と述べた。

 窪田議員は同日午後、宇検村と奄美市名瀬・小湊安木屋場の果樹園を視察、果樹部会の代表らも加わり食害状況を説明した。調査には同党の奄美市議も同行した。午後6時からは新川ふれあい館で農家や関係者との意見交換があった。

 幼木がかじられた跡など実際に食害を目の当たりにした窪田議員は「早急に手を打たなければならない。イノシシ用の防護柵を整備している場合、耐用年数の関係(国の補助で整備)でクロウサギ対策用に手を加えることができないと聞いた。一方で柵の設置で食害抑制など先進事例もあり、島内での情報共有が大事。各市町村が連携し対策協議会を設け統一した対応で、県を通して国に対策のための予算化など働き掛けを」との見解を示し、クロウサギ対策にも役立つイノシシ柵の国の補助(耐用年数期間)をどうクリアするか、増えているエリアについて環境省からの情報に基づき防護柵の設置といった取り組みの必要性を挙げた。

 セグロウリミバエについては意見交換で出席者から「誘引剤への反応ではミカンコミバエとはレベルが違う害虫で、対象となる寄主植物が非常に多く、農作物だけでなく野生植物も無限にあり、非常に難しい害虫」「ウリミバエで取り組んだように不妊虫放飼が有効であり、実施している沖縄県の協力を求めていくためにも沖縄、鹿児島両県の連携が大事」「害虫問題に県境も国境もない。北上により温暖化によって県本土でも誘殺や幼虫確認が十分に考えられ、奄美群島を県全体の“防波堤”としていくためにも自前で不妊虫放飼ができるよう、不妊虫の増殖体制を整える国の支援を」などが上がった。

 窪田議員は「大変な問題」と認識し、沖縄との連携、国主導で進めていく必要性を理解していた。

 このほか新規就農者が増えている一方、就農している地域に偏りが出ているとして「奄美市(名瀬と笠利の2か所)と瀬戸内町にある就農支援施設の奄美大島全体での広域利用と研修後、施設がある市町に就農を限定するのではなく他町村にも就農できるようにしてほしい。奄美大島は就農の適地が限られており、広域的な視点が欠かせない」との意見も寄せられた。