徳之島高で出前講座

徳之島高1年生を対象にあった「オープンデータを活用した地域課題発見研修会」=25日、徳之島町

オープンデータ活用学ぶ
県主催、探究活動の質向上へ

 【徳之島】県主催の高校生向け出前講座「オープンデータを活用した地域課題発見研修」が25日、徳之島高校(上田勇一校長)の1年生72人を対象にあった。講師はサイバー大学IT総合学部教授で県DX推進アドバイザーの勝眞一郎氏(61)。生徒たちは地域課題の発見や探究活動に向け、オープンデータの利活用の意義を学んだ。

 講座は、県大島支庁の奄美群島オープンデータ利活用啓発事業の一環。群島の現況や推移をオープンデータにまとめた「奄美群島の概況」などを活用し、探究活動の質を高めるとともに、社会で求められるデータ活用能力の育成などを目的としている。

 講師を務めた勝氏は、父親が徳之島町亀津(徳之島高沿い)の出身というよしみも。冒頭、生徒たちにはまだ馴染みの薄いDX(デジタルトランスフォーメーション)の流れを説明。オープンデータを使うことで「事実に基づいた論理的かつ客観的な分析が可能になる」と強調した。

 また「徳之島=闘牛」といった「認知バイアス」の固定観念や、「台風がよく来る地域なので『今回も大丈夫だろう?』と思い避難や対策を先延ばしにしてしまう」正常性バイアスなども指摘。「データが思い込みを乗り越える手助けになる」と説いた。

 生徒たちは、地域経済分析システム「リーサス」や「未来カルテ」などを実際に操作。人口や産業などの情報が地図やグラフで表示される仕組みを学び、タブレットを用いたワークショップにも取り組んだ。

 勝氏は最後に「オープンデータの活用は、探究活動だけでなく、進学や就職後にも必ず役立つ」と語り、地域と自分たちの未来を考える力を養うよう呼び掛けた。

 生徒の一人・川本将生さん(普通科1年)は「『未来カルテ』は調査に便利。島の人口減少に関心がある。若者が戻って働ける環境づくりが必要だと思った」と感想を述べた。

 勝氏は同夜、伊仙町役場であった「初心者向け生成AIセミナー」(町主催)の講師の一人としても協力した。