離島で働きキャリア形成

洗濯干しの手伝いに汗を流す京都在住学生の千葉さん

島外学生が今年も「島キャン」
群島各地で就業体験

 島の活性化を、若者のインターンシップで応援する「島キャン」が全国の離島で行われている。今年も、都会では経験できない働き方や暮らし方を求めて学生らが奄美群島各地に滞在。島での仕事や体験を通じて、キャリア形成や自分探しにいそしんでいる。

 今年は8月17日~9月末の期間に、奄美群島のほか、新上五島町(長崎県)、隠岐の島(島根県)に派遣。関東や関西の島外から来た学生ら約30人が各島を訪れ、ホテルやシェアオフィス、建設業といった職場で仕事を手伝っている。

 奄美市名瀬のゲストハウス奄美ロングビーチⅡ(久保健市代表)では、京都芸術大学で小説を学ぶ3年生の千葉美沙希さん(20)が14~30日の日程で訪れていた。千葉さんは、客室掃除や洗濯、朝食提供などでサポート。「自営業の客が多くいろんな話ができる。都会では聞けない会話が勉強になる」と話す。

 小説家を志す千葉さんは「奄美は余白があって、流れる時間が都会とは違う。人や文化といった事実を享受するだけで多くのアイデアが生まれてくる」とご満悦。移住の問いには、「リモートもあり、特定の場所でなくても働ける時代。ありだと思う」と笑顔だった。

 2018年から島キャンを活用する久保代表(70)は「助かるのもあるが、島の良さ、暮らしをいろんな人に知ってもらいたくて受け入れている」と強調。「学生が結婚した時、子どもが生まれた時には帰ってきてくれる。新しい交流も生まれている」と、思いがけない効果に喜ぶ。

 島キャンは、離島の価値や課題に向き合うフィールドワーク型のインターンで、人材サービスを手掛けるカケハシスカイソリューションズ(本社・東京都)が主催。2014年に始まり、これまでに1200人を超える学生と島の事業者をつないでいる。