リュウキュウスズカケ咲く

自生地が少なく絶滅が危惧されている「リュウキュウスズカケ」(西康範さん撮影)

薄紫の愛らしい花
奄美大島の山中

 奄美大島の山中で、「リュウキュウスズカケ」が薄紫の愛らしい花を咲かせているのを西康範さんが撮影した。自生が確認されているのは奄美大島のみ。

 「ここ数年全く花が見られない年や、わずかな数だけの年もあったが、今年は例年より多く見られる」と西さん。ゴマノハグサ科で、比較的日当たりのよい林縁などに生育する多年草。茎は地をはうように広がり、小さな花を密につける。花の色は自生する場所によって異なり、白い花もある。開花時期は9~10月。

 山林開発などが原因で数が減少。林道などの路肩に自生するものでは草刈りなどで刈り取られることもあった。環境省レッドリストでは絶滅危惧ⅠA類。奄美大島5市町村の希少野生動植物の保護に関する条例で指定種となっている。