沖永良部島に初寄港したクルーズ船「ハンセアティック・スピリット」(14日、和泊町伊延港)
船内で開かれた歓迎セレモニーの参加者ら
クルーズ船「ハンセアティック・スピリット」
船内見学開催、船旅の魅力触れる
【沖永良部】ドイツの客船会社が運航するクルーズ船「ハンセアティック・スピリット」が14日、和泊町の伊延港に寄港した。島民向けの船内見学が行われ、クルーズ船の魅力に触れた。
総トン数1万5651㌧、全長138㍍、幅22㍍、乗客定員230人。今回、アラスカから北海道、長崎、奄美大島などを経てパラオへ向かう19日間の行程。沖永良部島への寄港は初めて。
船内で開かれた歓迎セレモニーで、おきのえらぶ島観光協会の福山大洋会長は「沖永良部島の自然や文化、島民の笑顔に触れ、この島との絆を深めるきっかけにしてほしい」とあいさつ。
地元産のユリで作った花束や黒糖焼酎、記念の盾を受け取ったフィッシャー船長は「素晴らしいもてなしに感動している。この島は美しい。滞在を楽しみたい」と話した。
船内見学には親子連れら約20人が参加。レストランや屋外デッキ、プール、フィットネスルームなどを見て回ったほか、今回特別に入ることができたスイートルームでは、豪華な室内に感嘆の声を上げていた。
また、操縦室への入室も許可され、船の特徴についてフィッシャー船長は「北極海の氷を砕きながら進むことができる」などと説明した。
船内見学した甲斐千香子さん(40)は「クルーズ船の中を初めて見たが、スイートルームは本当に素晴らしかった。この船に乗って北極に行ってみたい」と笑顔で話した。
この日、乗船客らは貸し切りバスやタクシーを使って島内観光を楽しみ、午後5時頃、多くの島民が見守る中、次の寄港地に向けて出発した。

