「奄美たんかん」販売戦略研修

「奄美たんかん」販売戦略会議で講師を務めたホシノ・アグリ・コミュニケーション研究所代表の星野康人氏

重点支援農家などがグループに分かれて商品コンセプトづくりに向けてアイデアを出し合った(22日、奄美市農業研究センター)

商品コンセプトづくり開始 生産農家にも多様性
フルーツアイランド確立事業

 「奄美たんかん」ブランド産地確立へ販売戦略研修会2日目は22日、商品コンセプト(商品価値)づくりを開始し、参加した重点支援農家らがグループに分かれて意見を出し合った。発表を受けての講評では、世界自然遺産に登録された奄美大島は生息する生物だけでなく「タンカン生産農家にも多様性がある」として、生産者個々の顔が見える産地化など「生産者の力が大事。皆さんが知恵を出し行動を」とアドバイスした。

 引き続きホシノ・アグリ・コミュニケーション研究所代表の星野康人氏が講師を務め、あまみフルーツアイランド確立事業の熊本修推進員が進行した。商品コンセプトづくりにあたり、参考例として星野氏が2012年の前回、若手農家と共に作成した内容を説明。この中では「奄美たんかん」の特徴として▽人の赤ちゃんと同じ300日間、まるでわが子のように樹上で大事に育てました▽台風をもたらす強い太陽と暖かい海、豊かな森が育んだ自然派のかんきつです―などを打ち出している。

 重点支援農家のほか、JA、県・市町村の果樹担当職員も加わり五つの班に分かれてグループワーク。各自が意見を出し合い、まとめた上で発表したが、前回との大きな違いでは世界遺産登録がある中、「生物多様性だけでなく作り手の多様性もアピールできないか」との意見があり、「観光客が食べ比べによって『推し農家』を見つけることができるよう、Web上で生産者のマップが作成できないか。SNSを通して生産情報を発信しては」とのアイデアも。また、「かんきつ大好き」「健康志向」「高級品志向(贈答用)」をターゲットにした商品コンセプトを求める意見もあった。

 星野氏は講評で「コンセプトは互いに共有しながら時間をかけ、何度も見直す取り組みを。今回は入り口であり、修正をして最終的なコンセプトをそれぞれの班ごとに完成させ、集約していきたい」と述べ、参加した農家の印象として「国内の他産地に比べ年代も幅広く、地元出身者だけでなく県外から移住しての就農者もいる。いろんなアイデアによって戦略を作成することが大切であり、生産者があってこそのタンカンブランド産地づくり。皆さんが主役」と呼び掛けた。

 熊本推進員によると、再び星野氏を講師に迎えての研修会は来年度の早い時期に開催予定。次回で「奄美たんかん」の商品コンセプトを完成させ、その後は年末に収穫されるタンカンに近い風味の果樹「津之輝(つのかがやき)」の商品コンセプトづくりに取り組む。