地場野菜で島料理を

地産地消の推進に向けた取り組み、奄美の食の提供について説明があった食育・地産地消推進研修会

果物に比べ野菜取り扱い少なく 食育・地産地消推進研で呼び掛け
シールなど表示の仕方工夫

 大島地域かごしまの“食”交流推進協議会(事務局・県大島支庁農政普及課)は28日、奄美市公設地方卸売市場で「大島地域 食育・地産地消推進研修会」を開いた。同市場を運営する名瀬中央青果㈱がまとめた2024年度取扱高では地場産のうちタンカンなど果物に比べ野菜が少ない状況にあり、消費の積み重ねが生産増につながるとして「地場野菜で島料理」が呼び掛けられた。

 大島本島地区農産物地産地消推進協議会が共催。食生活改善推進員など食育・地産地消の推進に関わる関係機関・団体など80人が参加した。

 大島支庁農政普及課の中実課長があいさつ、「奄美には多種多様な農林水産物がある。地産地消により健康で豊かな食生活の普及を推進してほしい」と述べた後、研修に入り、まず中央青果の中村博光代表取締役社長が市場の概況と地産地消の推進に向けた取り組みを説明。24年度の取扱高をみると、地場産と本土産地からの移入品の割合は65%対35%だが、地場産の取扱高(3億6960万3千円)のうち果物(2億5687万5千円)が69・50%とほぼ7割を占めるのに対し、野菜(7406万円)は20・04%と2割にとどまっている。

 生産者の高齢化もあり野菜の入荷量が年々減少しているとして、中央青果では市場への入荷を待つだけでなく直接出向く集荷を週3回奄美市笠利町、龍郷町、同名瀬の一部を対象に実施。入荷にあたっての手数料も野菜は1%下げるなど量を増やす取り組みをしている。中村社長は「今期は現在のところ台風の影響が少ないことで前期に比べ500万円ぐらい(地場野菜取扱高は)増えている。これまで出荷していない生産者の掘り起こしもしており、少量でも出していただきたい。毎朝8時半からしている競りの様子も自由に見学できる。ぜひ見ていただき、出荷したいという気持ちになれば」と語った。地場野菜の消費を伸ばす必要性にも言及し、「シールを貼って移入品と区別するなど地場産と分かる表示の仕方の工夫をしたい。消費が増えることで地場野菜の安定した生産につながることから、地元の青果店やスーパーから地場野菜を購入して料理で使ってほしい」とした。

 「奄美の未来をつなぐ」の演題で、市内で複数の小売店舗を開設している㈱グリーンストア代表取締役社長の里綾子氏が講演。地場産の食材を販売するにあたり青果物・水産物を地元の市場から調達していることや契約農家との取り組み、手作りの総菜では旧暦行事に合わせた郷土料理や郷土菓子を提供していることを説明。「奄美の食の提供」に努めていることをアピールした。

 講師と研修会参加者との意見・情報交換もあった。