奄美市名瀬で開幕した2025年度東京大学医科学研究所・大気海洋研究所合同奄美シンポジウム
奄美をフィールドに活動する東京大学医科学研究所と同大気海洋研究所主催の「奄美合同シンポジウム」が4日、奄美市名瀬のアマホームPLAZAで開幕した。「プラネタリーヘルス~医科学と海洋科学研究が描く奄美発の新航路」をテーマに、会期は8日までの5日間。奄美発の多彩なセッションや講演などを通じて、世界から集まった研究者らが知見を深めていく。
東京大学150周年記念事業の一環。瀬戸内町に感染症や霊長類を研究する奄美医科学研究施設を有する医科学研究所と、奄美周辺の黒潮を通じて気候変動などを理解する研究教育プロジェクトに取り組む大気海洋研究所が企画した。
シンポジウムは6日午前と7日が一般公開。地球科学、人文科学、総合知、産官学連携、生物学の5分野にわたる豊富なセッションを計画している。8日は普及講演として、奄美医科学研究施設元職員の服部正策さんによる「危険だけれど面白いハブの話」などの5講演も行う。
シンポジウムでは、瀬戸内町教育委員会の鼎丈太郎氏、与論高校の大倉秀心校長、大島高校の堂薗幸夫校長、県大島支庁の松藤啓介支庁長、鹿児島大学国際島嶼教育研究センター奄美分室の河合渓教授らが登壇する。会期中は、ポスターセッションや意見交換会も幅広く繰り広げる。
初日の4日は、医科学研究所の真下知士教授が「奄美というところはいつも温かく迎えてくれる場所。土曜日までの一週間を楽しんでほしい」とあいさつ。「奄美医科学研究施設の近況」と題する発表などの4セッションを展開し、国内外から訪れた研究者ら76人が耳を傾けた。
一般公開のシンポジウム・普及講演への参加は事前申し込み制(各前日締め切り)。同シンポジウムの特設ホームページなどで確認できる。

