宿命のライバル同士、45年ぶりの対戦は金久中OB(赤いユニフォーム)の勝利で完全決着となった(22日、奄美市名瀬の奄美川商球場)
〝昭和の中学校奄美一はどっちだ〟――。宿命のライバル同士が45年ぶりに雌雄を決する「還暦野球交流試合」(軟式野球)が22日、奄美市名瀬の奄美川商球場(名瀬運動公園市民球場)であった。県大会出場権を巡り、幾度となく名勝負を繰り広げた〝名門〟金久中野球部OB(15人)と、〝強豪〟名瀬中野球部OB(12人)がガチンコ対決。総勢27人の還暦男たちの闘志が真っ向からぶつかり合った。
両チームは1980~81年、中学野球奄美地区代表を競い合った因縁の関係。練習試合では、勝ったり負けたりを繰り返し、公式試合では1勝1敗。決着がついていなかった。
22日夜の還暦同窓会開催を前に、双方から「完全決着戦」を望む声が上がった。決戦の場に選んだのは、両翼100メートル、中堅122㍍の川商球場。
金久中OBの伊勢純一さん(60)が、両チームのユニフォームを提供。金久中は、当時の背番号、名瀬中は全員「60」を背負い試合に臨んだ。
決着戦の仕掛け人の一人、前川晴紀さん(60)は試合前、「お互いしのぎを削る関係だった。普段から何かにつけライバル視していた」と振り返り、「今日で真の奄美一が決まる。金久の強さを見せつける」とチームを鼓舞。
一方、当時の名瀬中キャプテン、南裕満(ひろみつ)さん(60)は「金久は体の大きな選手が多く一番の強敵だった。4、5人は甲子園に行ったと記憶している。今日は総合力で勝つ。名瀬(なぜ)はなぜか本番に強い」とおやじギャグで応じた。
試合開始。〝本番に強い〟名瀬中OBが1回裏、4回裏と1点ずつ点を刻んだ。
打線が沈黙していた金久は4回表、1、2塁にランナーをため前田州規(くにのり)さん(60)のショート強襲内野安打で満塁に。大量点のチャンスに前川さんのバットが火を噴き走者一掃、大量点につなげた。
金久は、逆転劇の勢いそのままに7対4で勝ち留飲を下げた。その夜、奄美観光ホテルで行われた同窓会。150人を超す参加者を前に、勝利が報告された。

