人気かんきつ「津之輝」収穫開始

年末の贈答用として人気の「津之輝」の収穫が奄美市住用町の元井農園で始まった

 

 

 

台風被害なく仕上がり良好
「食味、色のり確認を」
住用・元井農園

 

 

 12月に収穫・出荷できる人気のかんきつ「津之輝(つのかがやき)」が出回り始めた。5日には奄美大島での栽培を技術面でリードする奄美市住用町の㈱元井農園(元井孝信園主)が収穫開始。今期は台風被害がなかった関係で仕上がりは良好で、品質の良さをアピールしている。

 同農園は国道沿いの下場(平場)にある果樹園で津之輝を栽培。面積は成木が1㌶、新植30㌃で、さらに20㌃に植え付けを計画する。天候に左右されるが、20日まで収穫を予定しており、収量は昨年並みを見込む。

 津之輝は果皮が薄いため弱く、果面障害や日焼け果、裂果などが課題。元井農園では対策として果実のコーティングにつながる炭酸カルシウム資材の散布に取り組んだ。元井雄太郎さん(40)は「2Lサイズ主体で収穫しているが、対策により収量に影響する裂果が減っており、今期は台風被害がなかったことで果皮の傷も少ない。色のりもいい。糖度は12度以上ある」と話す。

 年内に出回るため贈答用需要がある。元井農園では最も品質のいい秀品を3㌔化粧箱3500円(税込)で販売しているが、島外からの注文はリピーターが多いという。地元消費用として傷果を安価(キロ800円)で、直売所(☎0997・56・3331)で6日から販売する。

 今年度からスタートした「あまみフルーツアイランド確立事業」で奄美大島内5市町村を対象に、関係機関と連携しながら人材育成などに取り組むブランド確立推進員の熊本修さんは「12月は収穫期のため11月まで果実分析を行ったが、糖度が高く、酸はまだ残っているためさらに糖が上昇する。食味は濃厚。酸が高い場合もあることから、早取りを控えるためにも必ず試食を行ってほしい」と語る。今年は梅雨明けが早く夏場は高温で果面障害(着色がまだら等)が見られたが、その後は収まり、適度な雨やこのところの気温の低下で収穫時期としてはタイミングがいいという。

 ただし果樹園内でも場所、木によっても仕上がりが異なることから熊本さんは「着色にも注意を。津之輝はタンカン同様、紅がのるかんきつ。味だけでなく色つきも大事。生産者は出せる状況をきちんと確認し収穫に乗り出してほしい」。購入する消費者に対しては「食してみて酸(すっぱさ)が気になる場合は、風通しのいい所で保管すれば食べやすくなるだけに、おいしく味わってほしい」と呼び掛けている。