県議会12月定例会は9日、引き続き一般質問(最終)があり、小川美沙子議員=無所属、鹿児島市・鹿児島郡区=、小園成美議員=自民党、指宿市区=、中村素子議員=自民党、阿久根市・出水市区=、大久保博文議員=自民党、鹿屋市・垂水市区=が登壇した。有機栽培農業に関する質問で県内でも面積が増加傾向にある中、奄美群島同様糖業が盛んな種子島では有機農業でサトウキビ生産が行われており、県も付加価値を高める取り組みとして支援しているとの説明があった。
大平晃久・農政部長の答弁によると、農林水産省の公表資料により世界での有機食品の市場規模は増加傾向にあり、2023年は5年前の約1・4倍となる約21兆円。日本の市場規模も同様に増加傾向、22年は5年前の約1・2倍となる約2200億円で世界では13位という。県内の有機農業の取り組み面積はお茶を中心に増加傾向で、24年3月時点で5年前比約600㌶増の約1600㌶となっているとした。
種子島ではキビ生産で有機農業も取り入れられている。大平部長は「5経営体が有機JAS認証を取得し有機サトウキビの生産に取り組んでおり、収穫されたサトウキビは島内の黒糖生産組合や加工事業者の食品向けの原料として活用している」と答弁。加工事業者は原料となる有機サトウキビの安定確保に向けてキビ生産農家に対し、有機栽培の推進や有機JAS認証取得の助言指導も行っている。県も支援しており、普及指導員や市町村、JA職員を有機JAS指導員として育成。それによって各指導員が現地指導に取り組んでいる。
抵抗性品種の導入や土着天敵の活用、防虫ネットの設置など化学農薬だけに頼らない総合的な病害虫防除であるIPM農法についての質問があった。大平部長は推進の一方で課題として「市場や品目にあった技術の組み合わせや、効果的な防除技術の開発普及」を挙げた。解決に向けて施設野菜での天敵利用やサツマイモの苗床、軟弱野菜での糖含有珪藻土(とうがんゆうけいそうど)を利用した土壌消毒など新たなIPM技術の開発普及に取り組んでいるとした。
スマート農業の進捗(しんちょく)状況では、24年度末までに3500件を超えるスマート農業機器を導入していると報告。成果として作業省力化のためのドローン、畜産農家の負担軽減で分娩監視システム、施設園芸の単収向上のための環境制御システム、非熟練者でも制度の高い作業が可能な直進アシストトラクターなどを挙げた。
