地元の青少年らを交えた和やかフリートークの国際交流も=20日、伊仙町ほーらい館
「黒潮太鼓」への飛び入り演奏体験も多いに盛り上がった
【徳之島】戦後80年を機に、国内外の大学生と島内の小中高生らが交流し、戦争の記憶の継承について考える「いせん寺子屋・徳之島国際ユースキャンプ」(15日―21日)の最終の交流座談会が20日午後、伊仙町ほーらい館であった。島内外の青少年らも交え、互いの国や地域のことなど輪になってのフリートークで語り合い、伝統芸能でも理解を深め合った。
同キャンプは外務省の外交・安全保障調査研究補助事業の一環で、東京大学先端科学技術研究センターを母体とする研究機関「創発戦略研究オープンラボ」(西村明教授)が主催。伊仙町社会教育課町誌編纂室(松岡由紀室長)が現地企画など全面的に協力、2023年度から実施されている。
最終3年度目の今回は、ボスニア・ヘルツェゴビナ(バニャルカ・モスタル・サラエボ3大学)、フィリピン(デラサール大)の海外の学生4人に、国内(琉球・鹿児島・東京大)4人を合わせ8人。教員らとともに6泊7日の日程で、旧日本陸軍飛行場跡や富山丸戦没者慰霊碑など戦跡を巡り、奄美群島の日本復帰運動についても学んだ。
座談会には、沖永良部島を含む島内外の青少年や関係者約60人が参加。自己紹介でフィリピン(デラサール大)のラファエル・フェルナンドさんは、島しょ国家として戦争を経験した共通点を挙げ「復興と記憶継承の大切さを伝えたい」。ボスニア(サラエボ大)のアナ・エレナ・バンドューカさんは闘牛文化の共通性も動画で紹介して関心を集めた。
この後、輪になって互いの国や地域の文化、歴史について語り合った。参加者の一人・里山未來君(天城中3年)は「海外に興味があり、文化交流を通じて知識を得て見聞を広めたいと考えた。ボスニアはスキーが有名で雪景色が美しいことのほか共通点の闘牛文化には驚いた」と目を輝かせていた。
勇壮な「黒潮太鼓」演奏には学生らも飛び入りで挑戦。ちびっこ島唄たちの「島朝花」など演奏や、ボスニアの民族舞踊「コロ」などが披露され、世代や国境を越えた交流が深まった。
西村教授は「キャンプの機会が持てたのは伊仙町教育委員会社会教育課の全面的なご協力のおかげ。この交流が将来に繋がるよう次のステップを考えたい」と感謝していた。

