2026年仕事始めにあたって塩田康一知事の年頭記者会見が5日、県庁であった。知事は県政の課題で物価高騰、150万人を割り149万2045人(外国人を除く)となった人口減少対策を力点として挙げ、人口減に関しては「いかに政策的に緩和できるか」取り組むとした。
物価高騰対策では「政府の方で総合経済対策を策定しており、12月県議会で追加提案し、速やかな実施へ可決された」と述べ、執行により対策を進めていくと説明。人口減少社会では地域の活力維持へ「稼ぐ力の向上」に引き続き取り組むとともに、昨年災害が多く発生したことから「国土強靭(きょうじん)化に向け、県民の安心安全のための施策をしっかり進めたい」と強調した。
人口減社会の政策的な緩和では、▽高校生が進学や就職で県外に多く流出していることから、地元就職へ県内企業について保護者を含めて知ってもらう取り組み▽UIターンの促進(Iターンは若い人だけでなく50~60歳代の地方移住検討者に住んでもらう)▽生産性向上へ省力化投資企業への支援継続▽外国人労働者は地域社会を支える重要な人材となっていることから受け入れ環境の整備(ベトナムからは頭打ちでインドネシア、フィリピンが増加傾向にあり、送り出し機関と受け入れ機関のマッチング。定着に向けては日本語教育の支援)―などを挙げた。
人口減少、人手不足の加速は運転士(運転手)が確保できず、また利用者減による経営の悪化でバスや船舶など交通機関の減便や運休につながっている。知事は「地域内の交通は市町村主体で対策が進められているが、県としても一緒に参画し市町村に助言したい。事業者向けにはさまざまな経営支援と合わせて人材獲得へ資格取得、採用活動の支援(運転士の仕事の魅力発信へ動画作成でPRなど)を行っている」と説明。交通空白を招かない移動手段の確保に向けては「コミュニティーバスやライドシェア(一般ドライバーが自家用車等での有償送迎)など、その地域の実態に応じて交通手段を確保する必要がある」と述べた。
県内へのクルーズ船寄港回数は昨年1年間で計183回となり、これまで年間最多だった19年の156回を大きく上回った。マリンポートかごしまと北ふ頭を合わせた鹿児島港が全体の7割を占めるが、名瀬港22回、宮之浦港(屋久島町)12回など離島にも計53回の寄港があった。知事は「(クルーズ船寄港の)経済効果を県内全体へ波及させなければならない。寄港地の拡大は離島にも広がっており、名瀬港だけでなく沖永良部島や喜界島の各港への寄港も実現した。これからさらに増やしたい」と述べるとともに、国際クルーズ船に試験的に行っている水産物の供給の継続に意欲を示した。
