家内安全などを祈りナリムチを買い求める客(14日、奄美市名瀬の中原商店)
家内安全、商売繁盛祈り
奄美大島北部と徳之島の一部地域に伝わる小正月の風物詩「ナリムチ」(成餅・餅花)が14日始まった。奄美市内の商店には、色とりどりの餅を「ブブ木」と呼ばれる木の枝に刺した縁起物の装飾が並び、訪れた人が次々と買い求めていた。
ナリムチは、白・赤・黄・緑の4色の餅をリュウキュウエノキ(ブブ木)の枝に飾り付け、家内安全や五穀豊穣(ごこくほうじょう)、商売繁盛などを祈願する伝統行事。1月15日の小正月の前日(14日)頃に行われ、床の間や神棚、仏壇、墓前などに飾る。餅は、18日頃はずして「ヒキャゲ」という料理にして食べる。
奄美市名瀬井根町の中原商店(中原一成(かずしげ)代表)では、墓用の台座付きや神棚用の飾木など、用途に合わせた4種、数百個を8日から売り出した。
屋仁川通りで複数の居酒屋を経営する白浜光広さん(65)は「商売繁盛を願い、30年近く続けてきた」といい、店用と墓参用数個を買い求めていた。
龍郷町の山野理智子さん(78)、川野あけ子さん(73)は「これから墓参りに行く。時代とともにやらなくなった人もいるようだが、親からの教えでつないできた風習。家族の幸せを祈る意味もある。子どもたちにも続けていってほしい」と話した。

