写真講評会、初めて実施

応募作品について解説し、改善点などを指摘した講評会(29日、奄美市名瀬の奄美川商ホールギャラリー)

「感動をぶつけて」
市美展審査委員が作品指導

 第44回奄美市美術展覧会・写真部門の応募作品を審査委員が直接評価し指導する「写真講評会」が29日、奄美市名瀬の奄美川商ホール(文化センター)ギャラリーであった。応募した44人のうち希望者13人が参加。審査委員を務めた写真家、芥川仁(じん)さん(78)=?日本写真家協会会員=が、作品一つ一つの構図や改善点を解説し、「感じるままに撮った作品が見る人に響く。その瞬間の感動を写真にぶつけてほしい」と語り掛けた。

 写真技術の向上と愛好家同士の交流の場として、市美展写真部・フォト奄美が初めて開催した。

 芥川さんは、「コンクールに応募する作品は、普段の写真とは一線を画す」「感動を素直に写真にぶつけ観客に呼び掛けることで、人をひきつける写真が生まれる」と心構えを説いた。

 朝霧の森を写した作品を前に、「主役は朝霧でなくてはならない。人が中央にいるせいで脇役になっている」、泥染めの職人の手をクローズアップした作品には「動きを表現したいようだが、全体がぶれている」と評価し、ISO感度を意識するなど技術を磨く必要があると苦言を呈した。

 芥川さんは「いい作品に仕上げるのは、レンズ、絞り、シャッター速度などを常に意識し、カメラを手になじませておくこと。そこから創意工夫が浮かぶ。独創的な作品を生むのは、さらにその上の努力が必要」と激励した。

 70歳代の女性は、「被写体の前後にあるものまで意識を研ぎ澄ませと指摘された。技術的に難しいところもあるが、個性のある作品を撮り続けたい」と話した。

 芥川さんは写真のファイル形式について、「JPEG(ジェイペグ)」よりも色や明るさの情報を多く保有できる「RAW(ロー)」を推奨。「自分の色、自分の思いが反映できる。見違えるような写真に仕上がる」と強調した。