塩田康一知事は10日、2026年度当初予算案編成について県庁で会見を開いた。知事は会見で、地域活力の維持・発展のための「稼ぐ力」の向上、産業を支える人材確保や子育て支援を重点的に進めながら、直面する物価高騰に対応するための生活者・事業者の負担軽減、産業の持続的な賃上げ環境の整備などに重点的に取り組むとした。
当初予算案では、人口減少や少子高齢化の進行、国際情勢の不安定化などに対応するため、物価高に対応する「鹿児島の暮らしを守る」、稼ぐ力向上に向けた「鹿児島の宝を世界へ」、少子化や災害を踏まえた「確かな安心、鹿児島」の三つをスローガンに掲げた。歳入歳出両面にわたる行財政改革に取り組んだという塩田知事は、「財政の持続可能性を維持するための取り組みはしっかりと行いつつ、重要施策には最大限投資することを心掛け、メリハリの利いた積極的な予算編成を行った」と述べた。
26年度は特に、稼ぐ力の向上に向けた県産品の輸出拡大や海外の誘客促進を進め、鹿児島の宝を世界に届ける施策に力を入れる。物価高対策では、プレミアム商品券等事業を含めた生活や子育て教育などの負担軽減のほか、事業者には原材料などの支援に加え、AI導入といった生産性向上の両面から支えることで、賃上げ環境の整備につなげていくとした。
編成された当初予算案は、24年ぶりに9千億円台を超え、前年度当初比で8・0%伸びた。塩田知事は「支援策など国の事業を踏まえた上での増額。県民にとって必要な予算を積み上げた結果だ」と強調。物価高の影響については「食料品など、非常に物価が高騰しているが、それに対応する賃金上昇が追い付いてない状況が課題だ」との考えを示した。
今回の当初予算案で目指すべき鹿児島像について問われた塩田知事は「基本的には、かごしま未来創造ビジョンに基づき、誰もが安心して暮らし、活躍できる鹿児島が一つの姿だ」と主張。「人口減少社会の中で地域の活力を維持・発展させていくためには何が必要か。やはり稼ぐ力、そこで働いて住み続けられる地域をつくる必要があるし、それが地域の課題解決にもつながると考えている」と話した。
