要約筆記奉仕員10人誕生

要約筆記奉仕員養成講座を修了した受講生(21日、奄美市名瀬の社会福祉協議会)

 

 

 

奄美市社協養成講座
聴覚障がい者の支援に

 

 

 

 聴覚障がい者に講演や会議の内容を文字で伝える「要約筆記奉仕員」の養成講座閉講式が21日、奄美市名瀬の同市社会福祉協議会(福山敏裕会長)であった。受講生10人全員が全課程を修了、同奉仕員となった。今後、市の派遣事業を通じて、聴覚障がい者が参加する会議などで文字起こしによる通訳業務に従事する。

 要約筆記奉仕員制度は、「障害者総合支援法」に基づき、聴覚障がい者(中途失聴者、難聴者)に、会議や会話の内容をリアルタイムで文字化し伝える情報保障サービス。2024年4月の「改正障害者差別解消法」によって、市町村に手話通訳や要約筆記奉仕員の派遣が義務付けられた。

 養成講座は、昨年9月から同日まで全11回実施。▽聴覚障がいの基礎知識▽要約筆記の表記▽実技―など、132・5時間の講義を受けた。

 閉講式で福山会長は「要約筆記は、聴覚障がい者が社会とつながるための〝耳〟となる存在。共生社会実現のため、懸け橋となってほしい」と述べ、期待を示した。

 修了生の手蓑由美子さん(61)は「人の助けになりたいと受講した。技術的にはまだまだだが、勉強会に参加し実践で活躍できるよう努力したい」と話した。

 講座を主催した「奄みみ会」(要約筆記奉仕員14人で構成)の緑川晴美会長は「職場の研修など、合理的配慮の観点から奉仕員は必要となる。当事者が、市の福祉担当課に申し入れを行えば、支援事業として派遣される」と仕組みを説明。

 緑川さんの支援を受けているという女性は「スマートフォンの文字起こしアプリもあるが、要約されず、補助的な役割にしかならない。難聴者にとって奉仕員が一番の支えになる」と必要性を訴えた。

 現在、同市の奉仕員登録者は16人。市が主催する講演会や会議で業務を行っている。派遣などに関する問い合わせは、電話0997・52・1111市保健福祉部福祉政策課。