県議会3月定例会は26日から代表質問が始まり、同日は自民党の大久保博文議員=鹿屋市・垂水市区=、藤崎剛議員=鹿児島市・鹿児島郡区=が登壇した。奄美の世界自然遺産に関し7月には登録5周年を迎えるが、SNS等による情報発信や首都圏で開催されるイベントでのPR、セールスなどにより5周年をアピールしながら沖縄・奄美への誘客促進に取り組むとの答弁があった。
世界自然遺産関係では、▽自然環境の保全と利用の両立にかかわる取り組み▽ノネコなど外来種対策▽5周年を契機とした沖縄との連携、機運醸成取り組み―の質問があった。西正智・環境林務部長は答弁で、奄美群島持続的観光マスタープランを策定し保護上重要地域の奄美大島の金作原(きんさくばる)や徳之島の林道山クビリ線などについて利用者数の制限、認定ガイドを同行させるなどの利用ルールの運用を行っていると説明。認定ガイドは奄美群島広域事務組合を中心に県も参画し育成しており、両地域で登録前と比較して58人増の155人が認定されたとした。
外来種対策でアマミノクロウサギなど希少種への影響が懸念されるノネコは、国・市町村と連携しての捕獲や供給源の飼い猫の適正飼養、野良猫の不妊去勢手術を推進。2023年5月に徳之島で侵入が確認された特定外来生物のシロアゴガエル対策では新たに、今年度中に防除実施計画を策定するとした。
登録5周年を迎えるにあたり沖縄との連携では「これまで5周年記念のロゴマークやPR動画を作成し情報発信を行っている」とした上で新年度、記念シンポジウムを沖縄県で7月に開催。奄美と沖縄の遺産地域に暮らす子どもたちの自然体験型交流学習の実施を通じた普及啓発も図っていく。県内での機運醸成の取り組みでは「地元市町村や関係団体と連携し奄美大島及び徳之島においてシンポジウム開催などの取り組みを実施する」と述べた。
今年度基本方針の見直しを行い、新たな案として提案している「かごしま食と農の県民条例に基づく基本方針」について塩田康一知事は答弁で、農業の「稼ぐ力」向上を図るため「24年の農業産出額5689億円を10年後の35年に7千億円に、1経営体あたり生産農業所得706万円を1400万円に増加させる目標を掲げている」と説明。目標達成に向けて担い手の確保育成を図るとともに販売量の増加、販売単価の向上、生産コストの低減に向けた施策を進めていくとした。
このうち担い手の確保育成は農業が魅力的な産業との認識を若い世代に持ってもらうため、中学校への出前授業や農業大学校での農業体験を実施。新規就農者を受け入れる市町村に対し農業用ハウス等の研修施設の整備を支援。販売単価の向上では、県産農畜産物のブランド力向上へ首都圏等でのプロモーションを行う。ブランド力向上のシンボルとなり得る産品の創出に向けて品質向上のための課題整理やPR戦略の策定など意欲ある産地等の取り組みを支援していく。
27日も代表質問がある。
