徳之島町議会

作業員男性の死亡事故が起きた徳之島町公共下水道工事現場=2月25日、同町亀津

「食のダイバーシティ」化も
町下水道工・死亡事故で質問

 【徳之島】徳之島町議会3月定例会は6日、一般質問を継続し、木原良治、是枝孝太郎、植木厚吉、勇元勝雄、松田太志の5議員が登壇。2026年度施政方針に掲げた「ダイバーシティ」への取り組みをはじめ、福祉施策、子ども医療費無償化、農政、休校中の山(さん)中学校の対応、町発注の公共下水道工事現場で発生した死亡事故など、町政全般について町側の見解をただした。

 ダイバーシティ推進の趣旨と目的について高岡秀規町長は、各課が個別に行っている取り組みの「点」を結びつけて「面」として推進。「単なる弱者への配慮ではなく、地域の価値を高める経済戦略」と位置付けた。年齢や国籍、文化、言語、障がいの有無、働き方(テレワーク)、価値観、専門性などの違いを地域の力として活用する方針を示し、地元食材を生かす「食のダイバーシティ」化も例に挙げた。

 一方、子育て支援策として議員が「全国市町村の97%以上、県内でも本町を除く42市町村で子ども医療費無償化が実施されている」と再び指摘。高岡町長は「食育運動の定着や教育環境を整え、病気になりにくい環境づくりこそが子育て支援につながる」と述べ、無償化導入の考えがないことを改めて示した。

 山小学校児童数の減少で24年度から休校に陥ったままの山中については、山小児童の進路希望調査を踏まえ教育委員会や町長を含む総合教育会議で協議。現時点では「今後数年間は現在の休校状態を継続する」との方針を示した。

 先月25日に亀津地内の町公共下水道工事現場で掘削側壁が崩壊し、作業員の男性(52)が死亡した事故についての質問も。議員からは「当時、矢板(土留め)が設置されていなかった。町側の現場管理は適切だったのか」との指摘があった。設計書では掘削深さが1・5㍍以上の場合、矢板設置が計上されているという。

 高岡町長は「矢板を打つ前の段階で事故が起きたと報告を受けている」としつつ、「先を見越した安全管理が必要」と述べた。また町担当職員について、有資格者である下水道専門技師が不在であることを明らかにし、「技術職員不足が深刻」との現状も説明した。