畑の一角に広がったハナシュクシャ(手前)を懸命に抜く子どもたち(8日、龍郷町秋名)
外来種と生物多様性をテーマとした小学生向けの環境イベント「石積みの水路から知る生物多様性とハナシュクシャ引っこ抜き大作戦」が8日、龍郷町秋名の田袋(水田地帯)であった。親子連れなど21人が参加。田んぼの水路でカエルやシジミを観察、近くの耕作放棄地に繁茂し深く根を張った外来植物の駆除作業に汗を流した。
生物多様性の価値を知り、保全のために欠かせない外来種駆除がいかに困難かを学ぶ講座。秋名地区で耕作放棄地の再耕や水田の再生に取り組む一般社団法人ローカルコープ龍郷(LC龍郷)が主催し、㈱奄美自然環境研究センターの小椋崇弘さん(43)と釣谷洋輔さん(46)さんが講師を務めた。
座学の後、昨年12月から2月にかけ整備した石積みの排水路(約30㍍)へ移動し生きもの観察会を行った。
長靴姿で水路に入った子どもたちは泥を掘り返し、生きものを探した。3㌢大のタイワンシジミ(外来種だが環境に大きな影響はない)が次々と見つかり、水田を生息環境とするヌマガエルも現れた。
その後は、耕作放棄された畑に移動。繁茂したハナシュクシャの駆除作業を行った。
同種は、熱帯アジアなどが原産のショウガ科の多年草。白い花と甘い香りが特徴で、1990年代に人気となり、観賞用の庭木として盛んに植えられた。繁殖力が高く、在来植物を駆逐する恐れがあるため、環境省は「生態系被害防止外来種」に指定し、注意を呼び掛けている。
釣谷さんによるとハナシュクシャは湿気を含んだ場所を好み、地下1㍍近くまで根を張り、地下茎を横に伸ばし広がっていくという。
参加者は、鍬(くわ)やスコップを手に取り、〝引っこ抜き〟に挑戦。約1時間かけてごみ袋37袋分を掘り上げた。
龍瀬小4年の水間葵さん(10)は「繁殖力がすごいと思った。放っておくと増え続ける。人間が捨てたものは、人間がなんとかしなくては」と話した。
釣谷さんは「いったん繁茂すると、根絶には地道な作業が必要になる。外来種は、ほんの少しの注意で防げることもある。自然を守る大切さを知ってほしい」と語り掛けた。

