「オキナワチドリ」開花

自生の範囲が広がりつつある「オキナワチドリ」(20日、奄美大島北部の海沿い)

かつての群生地徐々に広がり

 奄美大島北部の海沿いの道路部分で、小型の地生ラン「オキナワチドリ」が開花している。かつては道路を挟むように群生地があったが、公共工事や草刈りによって姿を消した。最近になり開花の範囲が広がっており、かわいらしい小さな花を愛でる機会が増えつつある。

 ラン科の多年草。白っぽい薄紫の花弁は小さく、背丈も10㌢もないほど。花期は2~4月で、環境省レッドデータリストの絶滅危惧Ⅱ類に指定されているほか、鹿児島県の準絶滅危惧種。九州南部から沖縄島に分布。花の形をチドリ(千鳥)に見立てたのが名前の由来とされている。

 海辺近くの日当たりのよい草地や岩場の割れ目などに生える。盗掘、さらに道路管理に伴う草刈り伐採などで自生地が減少。撮影地は左右に群生地があったが、草刈り、防護柵工事で数株が残るだけとなった。

 花期にわずかに見掛ける状況が続いたが、このところ分布範囲が広がりつつある。専門家によれば周辺のススキの刈り取りなどで日当たりを良くすると順調に生育するという。表土の下には球根(地下塊)が存在することから、開花後で生育に影響のない5月以降から11月にかけて草刈りをすれば再び開花するという。