奄美で八重山舞踊公演

「奄美では初めて」という無錆之会による八重山伝統舞踊公演をPRする実行委員の時本さん

沖縄県指定無形文化財 保持者認定会主の保存会主催
11日、喜界出身者の思いで実現 農耕儀礼が起源

 沖縄県指定無形文化財「八重山伝統舞踊」の公演が奄美市で計画されている。琉球舞踊に魅せられ、現在は石垣島に移住し八重山舞踊を継承している喜界島出身者と保存会会主の思いが一つになり実現。同島出身者の南条かつみさんもゲスト出演する。琉舞が宮廷舞踊として発展したのに対し、八重山舞踊は農耕儀礼が起源とされており、奄美で鑑賞できる貴重な機会となりそう

 主催は勤王流八重山伝統舞踊保存会「無錆之会(むしょうのかい)」(川井民枝会主)。2023年7月、同舞踊の保持者に認定された川井会主は、石垣島の本部道場に加え、沖縄島(那覇市、浦添市)にも道場を構え、後進の育成に励んでいる。

 奄美では初めての公演で実行委員を務めるのが喜界町の時本茂さん(58)。奄美群島日本復帰50周年だった03年、喜界島では記念行事として琉舞の公演が行われた。時本さんの妹、ひとみさん(47)はこれがきっかけとなり琉舞を本格的に学ぼうと沖縄に移住。修行を重ね、沖縄タイムス芸術選賞グランプリに輝くなど頂点を極めた。

 琉舞に続き八重山伝統舞踊に出会い、今度は石垣島に移住。無錆之会に所属し同舞踊を習っている。時本さんによると、会主とひとみさんの琉舞や八重山舞踊に対する気持ちがつながり、ひとみさんの古里・奄美で公演を実現したいとの思いに至ったという。公演名は「第16回温習会 灯々無尽(とうとうむじん)」。温習会は川井会主率いる無錆之会の県内外活動の総称で、「おさらい会」という意味があり、県外活動は16回目となる。灯々無尽は「会主と妹の一つの思い(灯火)が、無限に広がることを願っている」(時本さん)。

 奄美での公演は4月11日午後1時半開演で、アマホームPLAZAが会場。入場料は1500円、小学生以下無料。琉舞は広く知られ、奄美にも愛好者がいるが、八重山舞踊は鑑賞することで魅力を知ってほしいと来場しやすい料金設定にした。時本さんは「八重山舞踊は型の上限がなく、自然の恵みに感謝し五穀豊穣(ほうじょう)を願う祭祀(さいし)芸能。奄美の伝統芸能に近いのではないか。ぜひ、多くの皆さんが来場し親しんでもらえたら」と語る。公演は八重山舞踊をメインに琉舞、さらに南条さんの歌も楽しめる。問い合わせは南条かつみ音楽事務所電話0997・53・0179、無錆之会時本さん電話090・1082・1115まで。