「AI甲子園」全国制覇を古里伊仙町に報告した鹿児島情報高1年の實村心香さんと両親(前列)=3日、同町役場
【徳之島】高校生や高専生が人工知能(AI)の技術成果を競う全国大会「第6回AI甲子園inやまがた」(3月20日、山形県で開催)で、鹿児島情報高校1年の實村心香(みむらこのか)さん(16)=伊仙中出身=が「探究部門」最優秀賞で優勝、同校の2連覇に貢献。さらに「競技部門」準優勝に輝いた。實村さんは3日、両親と伊仙町役場を訪れ、伊田正則町長らに全国制覇を報告した。
同全国大会は山形県の企業・教育機関・自治体が連携する「やまがたAI」が主催。デジタル人材の育成を目的に、AIを活用した地域課題の解決力や技術力を競うもので、今回は台湾を含む選抜校46校・約100人が参加した。
同校情報システム科1年(新2年生)の實村さんは、上級生(2年生)とペアで、忘れ物管理を効率化するアプリ『忘れ物ファインダー』を開発した。従来は紙で行われていたアナログ管理の非効率性に着目し、管理者が情報をデジタル登録、利用者がスマートフォンから検索できる仕組みを構築した。AIが写真データから色や特徴を解析することで、「青いタオル」といった曖昧な記憶でも検索可能にした点が評価されたという。
開発にはPythonのフレームワーク「Django」などを採用。LINE連携によるリアルタイム通知機能の実装にも最も苦労した。校内での試験運用では、忘れ物の返却率が約20%向上するなど実用性の高さも示した。
中学時代を通じプログラミングなどIT分野が好きだったという實村さん。鹿児島情報高入学間もない昨年7月頃からペアで開発に着手。生成AI同士を組み合わせた設計やユーザー体験の改善も重ねて完成度を高めた。實村さんは「AIが当たり前の時代だからこそ、人の困り事をどう解決するかが重要」と話す。
今後は大学進学を視野に、社会課題の解決に取り組むシステムエンジニアを目指す。「将来は地域や社会に貢献できる技術を生み出したい」と意欲を見せる。
ほか簿記分野でも「全九州高等学校簿記競技大会」で個人3位に入賞するなど、ITと商業の両分野で極めて高いポテンシャルをうかがわせている。
IT関連に詳しい伊田町長だが「想像を超える分野での大活躍だ。この島から世界に羽ばたく人材になると思うが、将来はぜひ伊仙町のためにも知識を役立ててほしい」と期待を寄せた。

