「竜巻の可能性高い」

「竜巻の可能性高い」

当時の被害範囲や風向の推測など現地調査にあたった気象庁機動調査班の調査官ら=8日午前、伊仙町伊仙

気象庁 伊仙町突風の調査報告
被害や痕跡、帯状に分布など根拠

気象庁は9日、7日に伊仙町で発生した突風について機動調査班(JMA―MOT)による現地調査結果を発表した。報告では発生した突風の種類は、「竜巻の可能性が高い」と判断している。

伊仙町では7日午前6時28分、突風が発生し、住家の屋根ふき材のはく離などの被害があった。このため8日から9日にかけて、鹿児島地方気象台及び名瀬測候所は、突風をもたらした現象を明らかにするため職員を同調査班として派遣し、現地調査を実施。初日は西伊仙東から上検福にかけて約2㌔とみられる範囲で、被害状況の確認や住民への聞き取りを行った。

調査結果報告によると、突風がもたらした現象は、「竜巻の可能性が高い」と判断。根拠として▽突風発生時に活発な積乱雲が付近を通過中だった▽被害や痕跡は帯状に分布していた▽被害や痕跡から推定した風向は不規則であり、さまざまな方向が見られた▽突風はごく短時間(1分程度)だったという証言が複数得られた▽竜巻に特徴的な「ゴー」という音が移動したという証言が複数得られた―を挙げている。

突風の強さは、風速約50㍍と推定され、日本版改良藤田スケールでは、下から2番目となる「JEF1」に該当すると評定。根拠は「住家の広い範囲での屋根ふき材のはく離」とする。

名瀬測候所によると、奄美地方での竜巻発生は直近では、2015年5月12日に伊仙町での発生(検福から上面縄にかけて)を確認している。20年3月28日に奄美市で発生した突風については、竜巻との特定には至らなかった。

伊仙町のまとめ(8日午後3時現在)では、「竜巻の可能性が高い」突風による被害は住家一部損壊が28件、倉庫など非住家の一部損壊21件、倒木15件を確認。けが人など人的被害の報告はなかった。