横浜で160本の「えらぶゆり」香りと輝き放つ

若い家族連れなどでにぎわうイベント

来場者に法被姿で対応するDeNAの新村和樹さん(右端)

「えらぶゆり」の最高品質「ひのもと」が横浜の街と人を魅了した(いずれも提供写真)

沖永良部の魅力を発信

 【東京】横浜市の歴史的建造物でこのほど、沖永良部産「えらぶゆり」を160本展示するイベントが華やかに開催された。会場には延べ約1000人が訪れた。来場者は、やわらかな香りと凛(りん)とした立ち姿に魅了され、沖永良部の魅力を堪能した。

 イベントがあったのは、100年以上前の輸出拠点であった横浜に、1929(昭和4)年に建てられた旧第一銀行(BankPark YOKOHAMA)。公益財団法人横浜市観光協会が「2027国際園芸博覧会」開催1年前を迎えるにあたって「花と幸せがあふれる豊かな港まち・横浜」の実現を目指した「花の港」の一環。3月19日から22日まで、和泊町とDeNAの協力で開催されたもの。

 かつて横浜港は日本の花々を世界へ送り込む玄関口で、沖永良部は海外で愛されたユリ球根の主要な産地だった。「100年以上の時を経て再び100本の『えらぶゆり』が横浜での特別展示を彩る」と「ゆりがカムバックする」物語性をアピール。当初は100本の予定だった。ところが、「歴史的建造物という空間で、最大限に香りと魅力を伝えたい」と和泊町に掛け合い、160本へ増加しての展示となった。

 建物入口を白いユリが埋め尽くす光景に「香りがすごい」「こんなにきれいなユリは初めて」と感動の声が絶えなかった。また「沖永良部島に行きたい」とパンフレットを手に取る来場者も続出し、用意された100部は、ほどなくなくなった。

 横浜市観光協会の関係者は、この歴史的な絆に深く感動、協会理事長名(岡田伸浩氏)で和泊町長にお礼状が送られることになった。

 イベントの発案と総合調整を担ったのは、鹿児島市出身でDeNA横浜拠点事業開発部の新村和樹さん(30)。鹿児島県庁から出向。初任地は大島支庁沖永良部事務所だった。

 「島からの輸送や年度末などの壁を乗り越えて届いた160本の『えらぶゆり』が、横浜の街に感動を巻き起こした。島の方々が大切に育てた『えらぶゆり』が、100年以上の時を超えて横浜の地で咲き誇ったことをうれしく思う」と言葉を弾ませた。さらに新村さんは「花の島と花の港をつなぐ懸け橋となって、この輪を広げていきたい」と、物語の続きに期待した。