大島地区、前回上回る8頭出品

来年8月に北海道で開催される全国和牛能力共進会に向けて、鹿児島県代表牛の出品へあっせん会で子牛を品定めする肥育農家(提供写真)

来年の全共へ 県代表選抜あっせん会
昨年子牛市場年間取引 全体頭数、全国3位相当

 5年に1度の「和牛のオリンピック」全国和牛能力共進会(全共)は来年8月、北海道で開かれるが、鹿児島県代表選抜へあっせん会(競り販売)が4月30日、霧島市の姶良中央家畜市場であった。候補牛となる出品子牛数は72頭、このうち8頭は大島地区からで、地元開催となった前回(2022年)を2頭上回った。大島地区は県内を代表する子牛産地。繁殖雌牛を育てている農家の技術力は向上している。

 第13回目となる全共の開催テーマは「魅力発信 新しい力でつなぐ 和牛の未来」。北海道での開催(27年8月26~30日)は初めてで、出品頭数は種牛255頭、肉牛193頭、特別区27頭の合計475頭。

 3連覇を目指す鹿児島県の出品割当頭数は種牛16頭、肉牛8頭、特別区1頭の計25頭。この県代表に向けて候補牛を肥育農家に引き渡すのがあっせん会。候補種雄牛は3頭(㈱萩原人工授精所・華勝栄、県肉用牛改良研究所・益華明、同・金華光)で、県内の優秀な雌牛との交配により生まれた子牛が選抜されあっせん会出品となった。全国和牛登録協会県支部大島支所によると、大島地区8頭の内訳は龍郷町1頭、徳之島町2頭、天城町同、伊仙町1頭、与論町2頭。初めて選抜された前回に続いての大島地区からの出品となった。選抜は3次(3回)にわたって行われ、県全体では3次で175頭から72頭が選ばれたという。

 あっせん会に向けて大島地区からの子牛は27日上りの定期船で移動。翌日には県本土に着き、あっせん会まで丸2日間家畜市場で待機した。県本土に比べ離島は長距離移動を強いられる。落ち着きのなさ、餌を食べないなど一部でストレスの影響も見られたという。

 大島地区からは与論町、徳之島町の繁殖農家も参加し見守ったあっせん会。県代表の候補牛となる子牛を引き取り育てるのは、これまでの肥育成績などから選ばれた18戸の肥育農家。出品された子牛をプロ野球のドラフト会議のように選び入札したが、大島支所の宝正己さん(69)は「あっせん肥育農家は優秀。大島地区の子牛を順調に仕上げて、大島地区の牛が県代表となり全共に出品されることを期待したい」と語った。

 候補牛は今後、肥育農家を巡回しての調査があり、来年1月には超音波診断も実施し、発育状況や肉質能力などの結果を基に、来年7月までに県代表牛が決まる。

 なお、昨年の子牛市場の年間取引状況をみると、大島地区全体の頭数は1万4914頭(奄美大島1109、喜界1136、徳之島7847、沖永良部2412、与論2410)となり、県内で1位相当、全国でも3位相当の数。繁殖農家の技術力の高さが子牛頭数の多さにつながっている。